【分析】2021年のIPOパフォーマンス “初値倍率”

【№1058】

<strong>冒険者</strong>
冒険者

IPOのパフォーマンスとは何のことですか?

<strong>大賢者</strong>
大賢者

最近のIPOの初値が、いまいちじゃ!!
そこで、初値倍率について分析をしてみた。

はじめに

 裁量配分を含め400株ゲットできた”Photosynth”が公募割れしてしまいました。初値高騰は難しくとも公募割れだけはないと考えていたので、含み損以上にショックでした。… あらら f(^^;)

今年のIPOはリーマンショック(2008年)以降、一度もなかった100社(上場社数)を超える見込みです。
IPOを公募当選でゲットされる方には、上場社数の増大は抽選回数の増大。つまり、当選のチャンスも増えることになり喜ばしいのですが、最近のIPOの初値はいまいちです。
基本的に気配値が公募価格の2.3倍以上になると翌日(上場2日目)に持ち越されるのですが、初値が2.3倍どころか2倍になるIPOも最近はありません。

 IPO投資の魅力と言えば、初値の高騰。宝くじには及ばないものの、一攫千金の夢があります。IPO当選のコツは、”継続こそ力(当選)なり”。滅多に当選しないIPOに申し込み続けれるのは、ある意味この”夢”があるからなのですが、どうも最近IPOのパフォーマンスが怪しい。
・・・ ということで、今年(2021年)の初値倍率を分析してみました。f(^^;)

IPOパフォーマンスの分析

 今回はIPOのパフォーマンスとして、初値倍率の状況を分析してみます。東証一部,二部上場するIPOの初値は、もともと期待できるものではありません。そこで、新興市場(マザーズ,JASDAQ)へ上場したIPOだけを対象とします。

市場 2020年上場社数 2021年上場社数
マザーズ 46社 62社
JASDAQ 10社 13社
56社 75社

・2020年はコロナ禍で上場中止も含めIPOがぐちゃぐちゃになりましたので、6月以降に上場した56社
・2021年は、直近上場した”Photosynth”までの75社

調達金額帯別 初値倍率概要
※2020年(2021年)

調達金額 公募割れ 初値倍率(2倍未満) 初値倍率(2倍以上)
10億未満 0社(0社) 1社(8社) 23社(12社)
10億~50億未満 0社(0社) 10社(32社) 12(7社)
小計 46社(59社) 0社(0社) 11社(40社)
19.6%(53.3%)
35社(19社)
62.5%(25.3%)
50億~100億未満 0社(2社) 5社(2社) 1社(2社)
100億以上 0社(2社) 4社(8社) 0社(0社)
小計 10社(16社) 0社(4社)
0.0%(5.3%)
9社(10社)
16.1%(13.3%)
1社(2社)
1.8%(2.7%)
合計 56社(75社) 0社(4社)
0%(5.3%)
20社(50社)
35.7%(66.7%)
36社(21社)
64.3%(28.0%)

 

分析・解析結果

 上表では便宜的にIPOの調達金額を、小型:10億円未満、中型:10億円~50億円未満、大型:50億円~100億円未満、超大型:100億円以上に分けました。
新興市場(マザーズ,JASDAQ)に上場する会社は、IPOで調達する金額(吸収金額)が小さいほど、初値が高騰する(初値倍率が大きくなる)という傾向があり、上表にもその傾向が出ています。

読者の皆様もご存知のことですが、ここから「新規上場承認されたIPOが新興市場への上場で、かつ調達金額(吸収金額)が小さい(10億円未満)だと初値が高騰する」予想が立つわけですね。f(^^;)

しかし、昨年と比較してみると、全体的に初値高騰(2倍以上)のIPOが減っていることがわかります。特に、調達金額(吸収金額)が小型(10億円未満)・中型(10億~50億円未満)のIPOのパフォーマンス(初値倍率)の低下が顕著です。

グラフ化すると?

 調達金額(吸収金額)50億円未満(小型・中型)を見える化したのが、下記のグラフ(散布図)です。
横軸が調達金額(50億円未満)。縦軸は初値倍率で、赤線は、2.0倍(初値が公募の2倍)、1.0倍(初値は公募価格)のライン。1.0倍ラインより下にプロットされたIPOが公募割れ。f(^^;)

2020年は新興市場(マザーズ,JASDAQ)調達金額(50億円未満)では、公募割れはなし

2021年の公募割れは、ジェイフロンティアの1社

2つの散布図で比較できますが、合体させたのが下記の散布図です。f(^^;)

管理人の独り言

 最近のIPOで、公募の2倍以上になる銘柄がが少ないなぁ。IPOのパフォーマンスが低下しているのは感覚でわかりますが、デジタルに散布図を作成してみました。昨年より、初値の伸びがない(初値倍率が低い)ことが一目瞭然です。

なぜ初値が高騰しないのか?
 株価(初値)は需給できまります。単純に言えば、IPOに資金が回ってこないから。IPOを上場初日に初値で買いたい(需要)が、昨年より少なくなったからでしょう。また、初値後の伸びもありません。

いったい資金はどこに行ってしまったのか?
 管理人は素人なのでよくわかりませんが、日本株より米国株の方が好調です。また、暗号資産(仮想通貨)のビットコイン・イーサリアムは先日、過去最高値を付けたとのこと。IPOより米国株・暗号資産の方が魅力的に映ります。

IPOにも波は来ます。これから、IPOは冬の時代になってしまうかもしれません。IPO投資を継続すべきか?考えてしまいます。とりあえず、この12月ラッシュが終わった後に、2022年度の方針でも考えてみましょう。

最後に
 グラフなどを掲載すると、それなりの分析記事に見えてしまい笑ってしまいます。今回は、棒,折れ線,円グラフでなく、散布図でしたのでちょっと高度に見えるだけなのですが ・・・ f(^^;)


単純な分析でしたが、分析って面白いでしょ!! … あはは f(^^;)


では、また(^^)/

最後までお読みいただき、あり
がとうございました。

WITH コロナ!!になってしまいました。
気を緩めることなく、ストレスを溜めずに
日々基本的な感染防止に努めましょう!!
貯めて良いのは「IPOチャレンジポイント
・・・あははf(^^;)

手洗いは有効ですね!!

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同じカテゴリー(IPO・新規公開株)ですが、
INとPVでは登録者が大きく違います。
・・・ムムムf(^^;)