【№1164】
今回の記事は、IPO投資に興味のある方、これから始めたいと考えていらっしゃる方向けに書いたものです。このため、既にIPO投資をされている読者様には、つまらない内容になるかもしれないことをご理解願います。
IPO投資のビギナー向けへの記事ですか!!
管理人の意図はなんでしょうか?
管理人も、IPO投資を始めて5年になる。
管理人個人のデータとはいえ、5年間の実績を踏まえた
最良のIPO投資術について考察したのじゃろう!!
はじめに
ブログを運営して、3年目に入ります。当ブログは読者様の年齢層・経験度を、考慮したものではありません。好きなことをただ書いているだけですが、管理人のIPO投資も昨年末で満5年を迎えました。区切りとして良い機会と思います。
今回、個人の成績(実績)も5年分貯まったわけです。この実績を踏まえたうえで、IPO投資に興味のある方、始めてみようと考えている方に、最良のIPO投資術の考察を書いてみたいと考えました。何と言っても、このブログのタイトルは【ホイホイIPO投資術】ですからね。(^^)
管理人がIPO投資(抽選申込)を始めたきっかけは、2016年のJR九州での公募当選でした。当時はIPO投資について何も知らず、証券口座は大和証券とSMBC日興証券の2社のみ。この2社から申し込んだ結果、2社とも当選。「IPOって申し込めば当選するんだ!! 誰も申し込まないのかな?」なんて思ってしまったのです。今思うと、本当に何も知らない管理人だったわけです。… あはは f(^^;)
その後、申し込めど落選続き。証券口座が2つしかないのですから、当然ですね。年末にIPOのサイト・ブログを読み、「複数の口座がないと当選しない(当選確度が低い)」ことを知り、年が明けた2017年1月より口座開設をしまくり、本格的にIPO投資を始めたわけです。
5年間の当選回数は?
証券会社別当選回数
SBI | 大和 | 日興 | みずほ | 野村 | 三菱 | マネックス | 東海 | 計 | |
2021年 | 7 | 4 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 15 |
2020年 | 11 | 2 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 16 |
2019年 | 5 | 4 | 3 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 15 |
2018年 | 4 | 1 | 1 | 2 | 2 | 2 | 0 | 1 | 13 |
2017年 | 1 | 6 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 10 |
計 | 28 | 17 | 8 | 5 | 5 | 3 | 2 | 1 | 67 |
まず、上記の当選回数は、主幹事他すべての当選回数(裁量配分も含む)です。当選後の購入辞退も含まれていまし、公募割れしたIPOの当選も含まれています。なお、管理人は独り身なので、個人(1人)の成績です。
SBI証券と大和証券が突出していますが、理由は明確です。
SBI証券のIPO抽選ルールは、皆様ご存知の通り「申込口数比例方式」ですので、資産(現金)が多いほど優位になります。多くのIPOブログを読んでいると共通している点に気づきます。当選回数が多い方は、SBI証券での当選回数が多いのです。一定額以上の資産(現金)を持っていると、SBI証券での当選確率が上がることは明白ですね。… あらら f(^^;)
ちなみに、2017年のSBI証券での当選回数が少ないのは、あまり資金を入れていなかったからです。
管理人の大和証券口座は、店頭口座です。ルールの改定でなくなってしまったチャンス抽選(優遇抽選)もありましたし、何と言っても裁量配分をいただけたので多いというわけです。
第3位は、SMBC日興証券です。大和証券のチャンス抽選ほどではありませんが、同様の優遇抽選であるステージ抽選ができてから年に最低1回は優遇当選していますので、当選回数の底上げができています。
はっきり申しますと、IPO投資(当選=利益)は、お金持ちが優位になる仕組みです。とはいえ、IPO投資での成功は、利益額(絶対額)のことでもありません。ROI(投資利益率)で見れば、管理人のそれは2021年度で1%、2020年度で3%でした。
最近、読者様からいただいたコメントに、「IPO資金500万円で年間50万円の利益」とありました。ROIは10%ですので、大成功と思います。管理人は完全に負けているというか、IPOブロガーの割にIPO投資が下手くそというわけです。「穴があったら入りたい!!」ですね。… あはは f(^^;)
平等抽選での当選回数は?
IPOの当選は運次第。この運をIPO投資の実力とするならば、平等抽選での当選回数で比較しないと公平ではありません。上記の当選回数から、優遇当選を差し引くとこうなります。
平等抽選での当選回数
大和 | 日興 | みずほ | 野村 | 三菱 | マネックス | 東海東京 | 計 | |
2021年 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 4 |
2020年 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 3 |
2019年 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 5 |
2018年 | 0 | 1 | 2 | 0 | 2 | 1 | 1 | 7 |
2017年 | 3 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 5 |
計 | 6 | 4 | 5 | 3 | 3 | 2 | 1 | 24 |
平等抽選ですから、SBI証券、大和証券(チャンス当選)、SMBC日興証券(優遇当選)を除いた当選回数です。当然、大和証券の裁量配分も除いています。
2018年は7回の当選回数ですが、全プレのようなソフトバンク [9434]に、日興、みずほ、三菱、東海東京で当選していますので、実質の当選は3回ですね。f(^^;)
5年間の当選回数67回(すべて)に対して、平等抽選での当選回数は24回。半分もない34.8%です。この回数が多いのか少ないのかはわかりませんが、間違いないのは読者様がこの回数より多ければ管理人より運があり、少なければ運がないということでしょうか? … あらら f(^^;)
平等抽選での当選銘柄は?
平等抽選での当選銘柄一覧(5年間)
上場日 | 銘柄 | 当選会社 | 幹事 | 市場 | 抽選枠 |
2021.09.22 | シンプレクスHD | 日興 | 主 | 東1 | 2,663本 |
2021.06.24 | アルマード | マネックス | 平 | JQ | 444本 |
2021.02.18 | アクシージア | 大和 | 主 | M | 5,371本 |
2021.02.05 | QDレーザ | 日興 | 共主 | M | 6,458本 |
2020.12.21 | いつも | みずほ | 主 | M | 1,066本 |
2020.07.10 | Speee | 野村 | 主 | JQ | 781本 |
2020.02.07 | ジモティ | 大和 | 主 | M | 1,512本 |
2019.12.23 | カクヤス | 野村 | 主 | 東2 | 1,690本 |
2019.10.28 | セルソース | みずほ | 主 | M | 390本 |
2019.09.26 | HPCシステムズ | 日興 | 主 | M | 2,270本 |
2019.03.05 | 日本国土開発 | 三菱 | 主 | 東1 | 6,924本 |
2019.02.28 | スマレジ | 大和 | 主 | M | 1,810本 |
2018.12.19 | ソフトバンク | 日興 | 共主 | 東1 | 36,151本 |
〃 | 〃 | みずほ | 共主 | 東1 | 13,989本 |
〃 | 〃 | 三菱 | 共主 | 東1 | 8,432本 |
〃 | 〃 | 東海東京 | 平 | 東1 | 9,256本 |
2018.06.21 | コーア商事 | 三菱 | 主 | 東2 | 321本 |
2018.03.16 | 日総工産 | みずほ | 主 | 東1 | 1,988本 |
2018.03.16 | フェイスネットワーク | マネックス | 平 | M | 111本 |
2017.12.20 | オプトラン | 大和 | 主 | 東1 | 4,844本 |
2017.12.13 | SGホールディングス | 大和 | 共主 | 東1 | 17,954本 |
2017.12.12 | カチタス | 大和 | 共主 | 東1 | 6,089本 |
2017.04.12 | LIXILビバ | 野村 | 主 | 東1 | 9,277本 |
2017.03.29 | オークネット | みずほ | 平 | 東1 | 226本 |
市場別当選回数
東1 | マザーズ | JASDAQ | 東2 | 計 |
12社(50%) | 8社(33.3%) | 2社(8.3%) | 2社(8.3%) | 24社 |
主幹事当選回数
主幹事 | 平幹事 | 計 |
21社(87.5%) | 3社(12.5%) | 24社 |
当たり前のような当選の傾向が出ました。平等抽選は、主幹事での当選が約9割。当選銘柄は、抽選枠の大きな東証第一部が5割です。これから考えると、管理人の運は普通レベルですね。… あはは f(^^;)
最良のIPO投資術とは?
主幹事での当選がほとんどなので、主幹事だけ・平等抽選だけに申し込んだ場合の年間利益を見てみましょう。利益は、公募当選~初値売却での損益(手数料・税金含まず)とします。公募当選したIPOが公募割れ割れした場合(損失)も含んでいます。
年度 | 年間損益 |
2021年度 | 109,800円 |
2020年度 | 564,000円 |
2019年度 | 585,500円 |
2018年度 | 378,900円 |
2017年度 | 117,800円 |
計 | 1,756,000円(年間平均:351,200円) |
運のある方は平幹事でも当選されるのでしょうが、平均を取れば実際そんなに当選するものではありません。口座開設先・抽選申込先を主幹事に絞っても、そんなに大差はつかないと考えます。
ー 最良なIPO投資術 -
・口座開設先
みずほ証券、野村證券、SMBC日興証券、大和証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の4社。
※SBI証券は、IPOチャレンジポイントを貯めて、いつかIPOをゲットできる可能性がありますので、口座開設先として考えてもOKですが、現状では5年以上貯めないとIPOをゲットすることが難しい状況です。IPO投資を5年以上継続する覚悟を持って、口座開設して欲しいものです。
※三菱UFJモルガン・スタンレー証券は主幹事の回数が少なく、主幹事になった際のIPOは規模の大きいものが多く、公募割れリスクが高いので無理して口座を開設する必要はないかもしれません。
※岡三証券、東海東京証券も主幹事になりますが、年間主幹事回数が少なく、取り扱うIPOの規模が小さい(抽選枠も少ない)ので、ここも無理して口座開設する必要はないかもしれません。ちなみに、口座開設に費用は不要です。
・IPO投資資金と配分先
野村證券は前受金が不要なので、口座は0円でOK。みずほ証券と大和証券には、40万円~50万円。SMBC日興証券は、三菱UFJモルガンスタンレーへの資金移動を含めて80万円~100万円。ラッシュ時には、資金拘束のある日興に資金を集中させるということです。
※SBI証券に口座開設した場合(IPOチャレンジポイント狙い)は、同様に40万円~50万円ですね。
・IPO投資の考え方
IPO資金は160万円~200万円必要になるのですが、上記の年間損益からROI(投資利益率)は、17.6%~21.9%になります。SBI証券を含めても、14.0%~17.6%と10%以上ありますから悪くはありません。
注)IPOのスケジュールによっては、昨年の12月のようなラッシュ時には200万円以上の資金が必要になるケースもあります。
IPO投資がリスクが少ない投資とするなら、比較するのは銀行の利息になります。ここは最も高金利の「あおぞら銀行 BANK(ネット銀行)」の「普通預金金利の0.2%(税込)」でしょうか。
160万円・200万円・250万円の利息(税込)は、3,200円・4,000円・5,000円です。
IPO投資は効率的な投資ではありません。当選しなければ利益はゼロです。実際に年間1回も当選しないこともあるでしょう。
単年度で見れば、運がある年ない年もあると思います。あくまで管理人の個人実績ですが、5年間の実績で見れば、最低でも10万円(手数料・税金を含まず)以上の利益はあるので、銀行の利息と比較すればIPO投資は悪くない投資と言えます。
IPOの当選は運次第です。また、IPO投資が人気化しBB参加者が増加、当選確率はどんどん低下していくと考えられますので、年間利益10万円以上はお約束できるものではありません。
また、人の価値観はいろいろです。1年間申し込み続けて(時間と労力を使って)、たった10万円という考え方もあるでしょう。
IPO投資に興味のある方、初めて見たい方は、IPO投資がご自分の価値観と合っているかどうかをお考えください。
IPO投資はローリスクですが、それなりに資金が必要となります。ポイントは、銀行の普通預金に現金を入れておくのであれば、証券口座に入れておいても同じです。証券口座の現金は指示すれば良くつには銀行口座に手数料なしで振り込まれます。つまり、お財布代わりに使うのであれば同じと言えるのではないでしょうか。
注)出金指示には締切時刻がありますが、野村證券・大和証券・みずほ証券・SMBC日興証券はカードの発行ができます。カードを使えは手数料なしで、コンビニATMからも出金が可能です。
管理人の独り言
IPO投資の本質はこれです。そして、その本質には表と裏があります。
表の本質は「IPO投資はローリスク・ハイリターン」であること。大多数の方にローリスクな投資であることは間違いないのですが、一部の方だけがハイリターンを得られる投資です。IPO投資(公募当選~初値売却)は、思ったほど儲かりません。当選株数は、基本的に100株なので爆益は得られないのです。S級のIPOに当選し、100株の初値売りでも100万円以上の利益をゲットされる強者はいますが、それはほんの一握りの方であり、とにかく強運だっただけです。つまり、努力(労力と時間)が報われない投資といっても良いでしょう。
「IPO投資が人気化してBB参加者が多くなり当選が難しくなっている」と言われますが、BBへの参加率は実はもの凄く低いのです。※SMBC日興証券でのBB参加率は約3%。なんとなく低い理由がわかりますね。… あはは f(^^;)
裏の本質は、「お金持ちが優位な投資」であること。大手総合証券会社のIPO配分率は、野村證券・みずほ証券・大和証券で90%が店頭口座のお客様向け。※SMBC日興証券は85%。残りの10%枠の抽選枠に申し込んでも当選するのが超難関であることがわかりますね。また、SBI証券に至っては、申込株数(口座現金残高)が多いほど当選確度が上がるわけです。資本主義ではありませんが、最終的にはお金持ちが優位になるということで、不平等な投資です。… あらら f(^^;) ですね。
物事の本質なんて、けっこう単純な(基本的な)ものなのでしょう。IPO投資を始めた時に、「IPO投資とは?」なんて考えましたが、5年間やってみて当初の考察(本質)を検証したようなものでした。
それでもIPO投資は、それなりに楽しく実益を兼ねた遊び(趣味)のような投資です。管理人は、前述の通り5年やっていますし、IPOブログの運営も2年楽しくやっています。
「IPOの利益=当選」です。この当選を勝ち取るのが難しいのですが、当選のコツはコツコツと継続するだけ。管理人の実績を見る限り、主幹事だけの申込でOKです。爆益など期待せずにコツコツ申し込めば、そこそこ当選します。注)運がないと当選しません。f(^^;)
つまり、当選のコツは継続なのですが、継続するためには遊び心(楽しむという心の余裕)を持って行うことがポイントです。落選ばかりでIPO投資を止められる方もいますが、けっこう短気なようで3~4ヶ月当選しないと、止めてしまうみたいです。やるからには、1年やってみて判断しても良いかと考えます。
何が最良のIPO投資術なのかなんて、考えは人それぞれでしょう。IPO投資にもそれなりに資金が必要ということで、ROI(投資利益率)で今回は考察してみたということでした。
では、また(^^)/
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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