【分析】”IPOに成功した会社・失敗した会社”

【№1191】

<strong>冒険者</strong>
冒険者

何を持って成功・失敗なのですか?

<strong>大賢者</strong>
大賢者

今回は、「予定した資金を調達できたか」で分析してみた!!

想定価格・仮条件・公募価格を見ると?

 会社側にもIPOのメリット・デメリットがありますが、新規上場する目的はなんといっても資金調達。(^^)
上場時の公募価格(公開価格)が適正なのか(安すぎないか?)を見直す検討もあるようですが、上場した会社は予定した資金を調達できたのでしょうか? 予定した資金調達とは、本記事では「想定価格での資金調達」をいいます。

ー 2021年に上場したIPOは【125社】ー

「想定価格・仮条件・公募価格」の3値を見てみます。仮条件は大きく5つに分かれ、公募価格は3つに分かれます。※あくまで、管理人の考え方です。f(^^;)

仮条件のステータス

ステータス仮条件意味合い
仮条件の下限 > 想定価格強気!!
仮条件の下限 = 想定価格やや強気!!
仮条件上限 > 想定価格 > 仮条件下限 
仮条件上限 = 想定価格やや弱気!!
仮条件上限 < 想定価格弱気!!

市場別・仮条件ステータス

 
東証一部1社1社1社1社2社6社
東証二部2社2社1社2社1社8社
マザーズ10社56社12社12社3社93社
JASDAQ2社6社2社6社16社
地方1社1社2社
16社65社17社21社6社125社

公募価格は仮条件のどこで決定

 仮条件の上限仮条件の中間仮条件の下限
東証一部5社1社6社
東証二部8社8社
マザーズ92社1社93社
JASDAQ16社16社
地方2社2社
123社1社1社125社

分析・解析

 結論から言うと、仮条件は「強気!!、やや強気!!(ステータス①②)」のIPOが 81社(64.8%)と半数以上。また、123社(98.4%)が、仮条件の上限で公募価格が決定しています。
仮条件の価格帯はそれぞれで、下方にぶれて「弱気!!」などと言われますが、実質ほとんどが仮条件の上限で決定し、下記の通り118社(94.4%)の会社が、想定価格(想定価格以上)で資金調達ができています。(^^)

資金調達の状況

資金調達社数
想定価格以上98社78.4%
想定価格20社16.0%
想定価格未満7社5.6%
125社100%

管理人の独り言

 「想定価格(想定価格以上)で資金調達ができたので上場成功」「できなければ失敗」というのは、ちょっと強引です。しかし、「予定通り資金調達ができたことは、上場目的のひとつは達成した」と言えます。では、想定価格で資金が調達できなかったIPOの特徴は?

想定価格で資金調達ができなかった会社

銘柄市場想定価格公募価格差額主幹事
紀文食品東証一部1,310円1,160円▲150円みずほ
ステラファーママザーズ510円460円▲50円みずほ
日本電解マザーズ2,480円1,900円▲580円SMBC日興
デリバリーコンサルティングマザーズ1,130円950円▲180円SMBC日興
リベロマザーズ1,680円1,400円▲280円SMBC日興
PHCホールディングス東証一部3,700円3,250円▲450円SMBC日興
長栄東証二部1,890円1,800円▲90円SMBC日興

※PHCホールディングスの主幹事は共同主幹事4社ですが、SMBC日興証券は筆頭主幹事


 想定価格は、主幹事証券会社が企業の業績や将来性などを参考に算定します。主幹事になる証券会社はほぼ決まっているのですが、資金調達ができなかったIPOの主幹事は、SMBC日興証券が多い
これを見る限り、SMBC日興証券が主幹事IPOの想定価格は、「大丈夫か?」ですね。・・・ あらら f(^^;)


では、また(^^)/

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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