【承認】Ｔ.Ｓ.Ｉ[ﾃｨ･ｴｽ･ｱｲ]

【№627】

新規上場承認された「Ｔ．Ｓ．Ｉ」は介護事業者です。
IPO仕様の前に、高齢化の状況を再確認してみましょう。

社会の高齢化を表す言葉は、「高齢化社会」「高齢社会」「超高齢社会」の３つです。

高齢者は65歳以上･･･そんなこと誰が決めた!!

高齢者の定義はバラバラ

	国連	WHO	老齢学
高齢者	60歳以上	65歳以上	65歳以上
前期高齢	ー	ー	65歳から74歳
中期高齢	ー	ー	75歳から84歳
後期高齢	80歳以上	80歳以上	85歳以上

日本の高齢社会はどのレベル!?

	高齢化社会	高齢社会	超高齢社会
高齢者（65歳以上）人口	約730万人	約1,760万人	約3,459万人
人口に占める高齢者の割合	７％超え	14%超え	21%超え
日本の高齢化突入時期	1970年	1994年	2007年

あらためて言うまでもありませんが、日本は３段階のトップにいます。
「5人に１人は高齢者!!」は、これ昔の話
日本の高齢化率は、直近で28.4%（2019年）

国立社会保障・人口問題研究所の高齢化の推測値では、
32年先（2053年）まで高齢化率は上昇し、38％台のピークに達し安定？
「2.6人に１人は高齢者!!」となり、
右を向いても左を向いても、ジジイとババアだらけ!! (><)

この時の人口比率は
「0〜14歳：10％，15〜64歳：52％，65歳以上：38％」
どんな社会なのでしょうか？

還暦ブロガーの管理人の32年後は･･･ムムム(^^;)
当ブログの読者様は、お幾つになられますか!?

IPOは確実性のない資産形成かもしれませんが、
ほとんどノーリスクな資産活用ではありますね。

う～ん(^^;) ボケない限り続けられるでしょう。
･･･あららf(^^;)

社名由来･意味

　同社の英訳名「Terminalcare Support Institute Inc. 」の頭文字が社名ですが、英文社名自体は同社の事業内容を的確に表しています。
ターミナルとは「終末期」を意味し、「終末期ケアの支援機関」ということになります。

会社概要

介護保険の施行は2000年なので、同社の介護事業への参入は2010年と後発組になります。
介護事業の後発組には、特徴があります。

前述した日本の超高齢社会には、
「在宅独居高齢者の孤独死、要介護者の在宅生活の限界と特養の入所待機者の解消」
という課題があります。

同社の事業は、この課題解消をビジネスとしたもの。

・介護事業
　「高齢者の居住の安定確保に関する法律」（高齢者住まい法）に基づく「サービス付き高齢者向け住宅」の運営、及びそのサービス付き高齢者向け住宅に入居した方に対する介護保険法に基づく訪問介護、居宅介護支援等を行うもの。
・不動産情報
　同社が運営するサービス付き高齢者向け住宅「アンジェス」の建築請負を子会社が行うもの。

自宅で看取られたいと望む高齢者が安心して住める住まい（＝サービス付き高齢者向け住宅）を「設計・建築・運営」とまで一気通貫して提供し、その入居者に介護サービスを行うことに特化した介護ビジネスモデルということです。

業績

　介護保険施行とともに多くの会社が介護ビジネスに参入してきました。はっきり言って、ビジネスチャンスと考えたのでしょう。2000年当時はもの凄いものがありました。
ところが、このビジネスで利益を確保するのは容易ではなく、撤退した会社も多かった。
後発組の同社ですが、売り上げは右肩上がりで利益も一応出ています。パッとしたものではありませんが、地道に業績を伸ばしているのではないでしょうか。

2021年12月期　業績予想
（2021.2.12発表）

	2019年12月期（実績）	2020年12月期（実績）	2021年12月期（予想）	前年同期比
売上高（百万円）	2,385	2,930	3,324	13.4%
営業利益（百万円）	111	89	179	101%
経常利益（百万円）	107	134	163	21.6%
純利益（百万円）	76	102	124	21.6%

管理人の独り言

東証マザーズ上場の小型案件（想定時価総額23.7億円、吸収金額7.1億円）

介護ビジネスはIPOとしてパッとした事業ではありませんが、
前述したビジネスモデルに堅実性を感じます。
吸収金額も少なく、ロックアップもしっかりかかっており
わりと良いIPOと思います。

初値予想はできませんが、公募割れをするような
IPOではないでしょう。･･･たぶん!? (^^;)

新規上場会社概要

社名 [ｺｰﾄﾞ]	株式会社Ｔ.Ｓ.Ｉ [7362]
銘柄略称・英訳名	Ｍ－Ｔ.Ｓ.Ｉ　　Terminalcare Support Institute Inc.
会社ＵＲＬ	https://www.t-s-i.jp/
上場予定日	2021年3月19日	上場承認日	2021年2月12日
上場市場[業種]	マザーズ[サービス]	設立	2010年2月2日
事業内容	サービス付き高齢者向け住宅の建築及び介護サービスの提供
業績(直近)	売り上げは右肩上がり、利益も一応出ています
仮条件決定日	3月1日	BB期間	3月3日～9日
公開価格決定日	3月10日	購入申込期間	3月11日～16日
想定価格	1,550円
発行済株式総数	1,228,000 株(承認時)	吸収金額(承認時)	約7.1億円
発行済株式総数	1,528,000 株(上場時)	時価総額(承認時)	約23.7億円
公募（新株発行）	300,000 株	公開株数	460,000 株
公募（自己処分）	– 株
売出	100,000 株
ＯＡ	60,000 株
売出株比率	21.7 %	ＯＲ	30.1 %
売出放出元 VC：太文字	北山忠雄　100,000 株
株主構成ロックアップ [株主上位10名]	90日ロックアップ　計：1,028,000 株　北山忠雄（同社代表取締役社長）　　658,000 株[53.58%]　内、100,000 株を売出へ　北山優吾（同社の取締役、同社代表の二親等内の血族）　　120,000 株[10.42%] 　北山千賀子（同社代表の配偶者）　　100,000 株[8.14%] 　北山裕美（同社従業員、同社代表の二親等内の血族）　　100,000 株[8.14%] 　北山雄三（同社従業員、同社代表の二親等内の血族）　　100,000 株[8.14%] 　北山由紀子　　25,000 株[2.04%] 　吉国潤子（同社従業員）　　15,000 株[1.22%] 　中村眞里（同社取締役）　　5,000 株[0.41%] 　髙岡まり子（同社取締役）　　5,000 株[0.41%] 90日or1.5倍ロックアップ　計：30,000 株　北田翔士　　30,000 株[2.44%]
手取金の使途充当予定先	連結子会社である株式会社北山住宅販売において、新規拠点の土地取得及び自社物件の建物建築等のための設備資金に充当する予定
取扱証券会社	主幹事　：　野村平幹事　：　大和、SMBC日興、SBI、西村、東海東京委託幹事：　CONNECT