【分析】”ノバック”の初値を過去データで予想すると?

【№1291】

<strong>冒険者</strong>
冒険者

ノバックの倍率(楽天証券)は15倍でした
初値はどうなるのでしょうか?

<strong>大賢者</strong>
大賢者

初値予想は難しいが、過去データと比較してみよう。

過去5年間、東証二部上場IPOの初値は?

 本日、東証から”ノバック”の「新規上場日の初値決定前の気配運用について」が発表されました。これで上場は決定なのですが、気になるのはノバックの初値です。
過去のデータは過去のものです。2022年の初値予測に使うのもなんですが、今回は過去データを使うと、ノバックの初値予想はどうなるのか分析してみましょう。

ノバックの仮条件は、想定価格以下。公募・売出価格は、仮条件の下限で決定。

想定価格 仮条件 公募価格
3,260 円 3,000 円~ 3,260円 3,000 円

東証二部上場社数及び仮条件・公募割れ状況

  2017年 2018年 2019年 2020年 2021年
上場社数 8 5 11 9 8 41
仮条件下振れ 2 2 4 1 3 12
公募割れ 1 2 1 1 1 6


もともと、東証二部上場のIPOは多くありません。仮条件が下振れ(想定価格以下)になったのは、たったの12社。しかし、その50%が公募割れしています。

過去データで、ノバックの初値予想をすると?

 しかし、50%は公募割れしていないのですから、ノバックが公募割れするかどうかはなんとも言えません。
そこで、仮条件が下振れ(想定価格以下)12社の公募割れ(6社)・公募割れせず(6社)の初値騰落率(平均)を見てみましょう。ノバックの公募価格が3,000円なので、公募価格2,000円以上3,000円未満のIPOを対象とします。※面白いことに、過去5年間で3,000円以上の公募価格になったIPOは、仮条件が下振れしていません

初値騰落率(平均)

公募割れ 公募割れせず
▲7.8% +4.1%

過去データを使ったノバックの初値予想

公募割れした場合の初値 公募割れしなかった場合の初値
2,766 円(23,400円の損失) 3,123 円(+12,300円の利益)

ノバックの公募は仮条件の下限

 ノバックの公募・売出価格は、仮条件の下限で決定したことを忘れていました。過去5年間で東証二部上場は41社ありますが、仮条件の下限で決定したIPOが1社しかありません。

信和(3447)
※2018年3月20日上場

想定価格 仮条件 公募価格
1,380 円 1,150 円 ~ 1,300 円 1,150 円

“信和”の初値は、1,106円。初値騰落率は、▲3.8%で、初値売りで▲4,400円の損失。

本日上場した”ギックス”の初値は、1,100円。公募が1,070円でしたので騰落率は+2.8%。初値売りで、3,000円の利益。これがIPOですかといいたくなるような初値でしたね。

“ギックス”は、マザーズ上場の最後のIPOでした。同様に”ノバック”は、東証二部上場の最後のIPOになります。どのような初値(記録)を残すのでしょうか。f(^^;)


では、また(^^)/

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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