【考察】当選しないので、IPO投資はやらない方が良い!!

【№1306】

今回は、「IPO投資を始めてみようかな?」と思われている方向けの記事です。f(^^;)

<strong>冒険者</strong>
冒険者

IPOブロガーが、「IPO投資をするな!!」とは?

<strong>大賢者</strong>
大賢者

管理人にも、何か考えがあってのことじゃろ。

はじめに

 管理人は、IPOブログを開設してしまう程、IPO投資が大好きな者です。本来ならIPO投資の魅力を語るべきなのですが、「IPO投資を始めてみよう」と思われている方に何を伝えたらベストなのか?

それは、IPOの当落の実態では ・・・。

IPO投資をやってみたが、落選ばかり。たまに当選するIPOは、公募割れ。バカバカしいので、IPO投資をやめました。」・・・ のような、記事・つぶやきをネットで見ることがあります。IPO投資を始めるも やめるも その方の自己責任ですが、IPO投資の(落選ばかりの)実態・本質を十分に理解してから始めていただきたかったと感じます。

・・・ とは言うものの、投資本・マネー雑誌・ネットに「IPO投資は、ローリスク・ハイリターン」。「ただし、簡単には当選しません」といくら書かれていても、やってみて初めて実感するのです。「ローリスク・ハイリターンの前に、当選しなきゃ意味がない」ことを!!

伝説のIPOの配分実態は?

 IPO愛好家の間で伝説のIPOと言えば、2018年4月20日にマザーズへ上場した”HEROZ(4382)”を挙げる方は多いと思います。
同社の事業は、「人工知能(AI)を活用したインターネットサービスの企画・開発・運営」。同社の開発したAIは、スマホゲーム、株式投資、ロボット、建設設計、求職サービスなど、多岐に渡る分野に展開しており、将来性は抜群。将棋の名人に勝利したAI研究者が開発しているということで、話題性も抜群。その上に、公開株数は極めて少なく、需給的に初値が天井知らずで高騰する可能性が大。

新規上場承認された時点で、IPO愛好家にとってよだれを垂らしてしまうほど欲しい、何としても手に入れたいと願うIPO(垂涎のIPO)でした。引受会社は11社。多くのIPO愛好家が、ネット申込可能な9社に申し込んだことでしょう。管理人もその口で、全力申込→全滅。f(^^;)

結果、公募・売出価格(4,500円)に対し、初値は公募の約10.9倍(49,000円)。初値売りで、445万円の利益となりました。これが、伝説IPOの由縁です。※利益は100株当選。税金・手数料考慮せず。

さて、このHEROZの主幹事を務めたSMBC日興証券の配分実態を見てみましょう。

SMBC日興証券 HEROZ配分実態

公募当選 裁量配分
102 人 754 人 856 人
抽選枠 裁量配分枠
102 本(10,200 株) 829 本(82,900 株) 931 本(93,100 株)
10.96% 89.04% 100%

裁量配分内訳

100株 200株~5,000株
703 人 51 人 754 人


上記の配分実態から見えるIPOとは?

・抽選枠は全体のたった10%。逆に、裁量配分枠は90%。
※IPOの主幹事を務める証券会社は、店頭口座がある大手総合証券会社が多いので、1:9と考えておいて問題なし。逆に、抽選配100%のネット証券は主幹事になりません。※マネックス証券の主幹事はありましたが、数年に1回あるかどうかです。

・裁量配分を受けた方は、初値売りで最低890万円儲けた方が51人、445万円儲けた方が703人。
※初値売りをした前提です。

IPO投資とは、たった10%の抽選枠に申し込むしかないIPO愛好家には不利で、店頭口座で何千万円~何億円もの売買を行うお金持ちが絶対的有利な投資なのです。証券会社は、抽選に参加するIPO愛好家を相手にしていません。証券会社のお客様とは、手数料を落としてくれる方々です。資本主義経済なので、当然すぎてあまり書かないことですが ・・・。f(^^;)

“HEROZ”の抽選倍率は?

 SMBC日興証券の申込受付番号から抽選倍率を計算してみます。
SMBC日興証券の申込受付番号は、申込順に採番されます。つまり、締切時の番号は申込者総数になります。また、この申込受付番号の内訳は、抽選申込者+裁量配分申込者+キャンセルです。さすがに、”HEROZ”でキャンセルされた方は皆無と言って良いでしょう。

管理人が締切ギリギリで申し込んだ際の申込受付番号は、「67691」。
アバウトですが、抽選申込者数は、67,691人 – 裁量配分者(754人)= 66,937人

・抽選倍率 : 約656倍  ・当選確率 : 約0.15%

IPOは抽選が実施される限り(抽選枠がある限り)、申し込んだら当選の可能性はゼロではありません。上記の抽選倍率を見ると、運があれば当選するかもと感覚的に考えてしまいます。これは希望的観測っというやつで、逆に当選1名に対して、655名が落選。申し込んだら、普通どちらになるかと言えば、・・・ 。いやー!! IPOは、簡単には当選できませんねー。f(^^;)

管理人の独り言

 投資本・マネー雑誌・ネットにIPO投資の魅力として「ローリスク・ハイリターン」。ハイリターンの事例として、前述した伝説IPO(HEROZ)の「一撃で445万円の利益!!」がよく書かれます。確かに、これは事実ですし、IPOの輝かしい部分として申し込分のない事例です。
IPOの当落の実態を理解していただくために、あえて影の部分「落選者は何人?」を書いてみました。実際、IPOの落選者数について書かれた記事は、あまり見たことがありません。f(^^;)

前述の、「IPO投資をやってみたが、落選ばかり。たまに当選するIPOは、公募割れ。バカバカしいので、IPO投資をやめました。」ですが、IPO投資は、当選しないことには始まらない。しかし、当選は運次第の不確実性100%。実際に、バカバカしいほど当選しません。それがIPOなのです。
「バカバカしいからIPO投資をやめた」ではなく、IPO投資を始める前に、熟慮をお願いします。

 今回「当選しないので、IPO投資はやらない方がよい!!」と、逆説的なタイトルを付けました。でも、管理人はIPO投資を続けるつもりです。投資と考えるとバカバカしいのですが、遊びと割り切るとけっこう楽しめます。
IPO投資は「お金のかからない宝くじ」とよく例えられます。管理人は、「宝くじは当選するとは思えない」ので買わない派です。宝くじを買い続ける方は、「夢が買える」と言います。「IPOも当選したら ・・・」の夢(妄想)で遊べます。そして、たまに当選します。
IPO投資とは、申込資金は最低限必要ですが、とにかく「お金が減らなくて、たまに嬉しいことがある遊び」と考えます。日々を楽しくするための遊びですから、初期の「口座開設」、毎回の「申込・当落確認」の手間は、しかたがないですね。f(^^;)

 最後に ・・・
IPO投資を遊びと割り切っても、最適な遊び方(口座開設先はどこ?・資金額はいくら準備したら?等)は、あります。また、機会があれば、その点を記事にしたいものです。(^^)


では、また(^^)/

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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