【分析】当選確率1%のIPOに100回申し込んだら1回当選するのか?

【№1338】

<strong>冒険者</strong>
冒険者

何をいっているのですか?
それが当選確率なのでしょう。

<strong>大賢者</strong>
大賢者

それが、違うのじゃ!!

はじめに

 連休になって、当ブログへのアクセスも減っています。10連休の読者様も、暦通りの読者様もいらしゃることでしょう。今回は、この連休中にもかかわらず読んでいただける読者様に、「IPOと当選確率」について書いてみます。(^^)

IPOに申し込んでも、落選・落選・落選 ・・・。
いくら当選確率が低いとはいえ、当選する人もいるのに、どうして自分だけ当選できないのか」。また、IPOブロガーの多くが「IPO当選のコツは継続すること」と言っているが、「どれだけ申し込めば当選できるんだー?」と、思われる読者様もいらっしゃることでしょう。

今回は、その疑問について科学的にお答えします。タイトルはズバリ「当選確率1%のIPOに100回申し込んだらどうなるのか」で、「IPOの当選確率とは?」に迫りたいと思います。

当選確率とは?

 「当選確率1%とは、100回抽選に申し込んだら1回当選する確率」と思われている読者様もいらっしゃることでしょう。確かにそうなんですが、ちょっと違います。
正確には、「1回当選する可能性がある」ということで、「必ず1回当選することではありません」。すべてに落選することもあれば、1回以上の当選もあるということです。f(^^;)

本当の当選確率は?

 IPOの当選確率は、証券各社が倍率を公開していないのでわかりません。唯一、楽天証券が抽選倍率を公開しているのですが、楽天証券は平幹事ばかりなので、主幹事の当選確率は ・・・ ?
SMBC日興証券の申込受付番号から、当選確率・抽選倍率を推測可能ですが、これも管理人の独自計算なので、楽天証券の倍率ほど正確ではありません。

BB参加者数はIPOごとに変わるので、当選確率も毎回変わります。前提条件付で考えてみましょう。
主幹事の当選確率が1%(抽選倍率100倍)とします。年に100回のIPOがあり、そのすべてに申し込んだらどうなるのでしょうか?

当選確率1%のIPOに100回申し込んで、すべてに落選する確率 約36.6%
 ※計算式 (99/100)^ 100 「^ 100」は「100乗」
 ※意味 1回申し込んで落選する確率は、99/100。それを100回申し込むので100乗

当選確率1%のIPOに100回申し込んで、1回だけ当選する確率 約37.0%
 ※計算式 (1/100)×(99/100)^ 99 × 100
 ※意味 1回の申し込んで当選する確率は、1/100。落選する確率は、99/100の99回(乗)
     100回申し込んでどれか1回当選するということは、上記が100パターンあるので、× 100

当選確率1%のIPOに100回申し込んで、1回以上当選する確率 約63.4%
 ※計算式 1 – 36.6%
 ※意味 当選確率100%つまり「1」から、すべて落選する確率を引く

当選確率1%のIPOに100回申し込んで、2回以上当選する確率 約26.4%
 ※計算式 1 – 36.6% – 37.0%
 ※意味 当選確率100%つまり「1」から、すべて落選する確率と1回だけ当選する確率を引く

つまり、1年間IPOに申し込み続けた場合、IPO愛好家が100人いたとしたら、すべてに落選する人が約36.6人、1回以上・2回以上当選する人は、それぞれ約63.4人・約26.4人いるということになります。
ここから考えると、IPOを始めて数か月で初当選するということがどれだけ難しいか、または当選された方に、どれだけ運があったのかがわかりますね。(^^)

IPO当選のコツは、科学的に正しい!!

 IPO当選のコツは、継続すること。つまり、「落選してもめげず、申し込み続ける」ことです。しかし、どれだけ申し込めば当選するのかわかりません。その疑問にお答えします。

IPO継続期間と当選確率早見表
(当選確率がすべて1%で、年間IPOが100社の場合)

IPO継続期間 申込回数 すべてに落選する確率 1回以上当選する確率
1年 100回 36.6% 63.4%
2年 200回 13.4% 86.6%
3年 300回 4.9% 95.1%
4年 400回 1.8% 98.2%
5年 500回 0.7% 99.3%
6年 600回 0.2% 99.8%
7年 700回 0.1% 99.9%


あえて説明することもこともないでしょう。確率計算では、分母である申込回数が多くなるにつけ、すべてに落選する確率はダウンし、1回以上当選する確率はアップします。まさに、「継続は力なり」ですね。(^^)

まぁ、100回申し込んだら最低1回当選するだろうの当選確率1%とは、落選確率が0.1%(当選確率99.9%)になる700回以上申し込んだ時に言える当選確率ということですね。f(^^;)

管理人の独り言

 以上の通り、やはり「IPOの当選は難しい」の一言につきます。
とは言え、これ前提条件が当選確率1%で、かつ「平等抽選」での当選確率なのです。抽選には平等抽選と優遇抽選の二種類があります。平等抽選が上記の当選確率ならば、優遇抽選はそれ以上の当選確率といって良いでしょう。

大和証券には「チャンス抽選」という優遇抽選がありましたが、抽選ルールの改定で消滅しました。「チャンス抽選がなくなってIPOに当選しずらくなった」というコメントをよく見ます。今回の記事から、チャンス抽選 = 優遇抽選がいかに有利だったか(当選確率が高かったか)が、わかっていただけると思います。

さて、優遇抽選を受けられる権利を得るには ・・・。
IPOの真実・本質とは、「よりお金持ちの方が有利」になる投資法ということです。
しかし、別にお金持ちを羨むことはありません。管理人は「投資とはより少ない資金で、より多くの利益を出すこと」と考えます。つまり、ROI(投資額に対する収益率・利益率)で、IPOの成果を計るべきではないでしょうか。

IPOだけじゃなく、全体を見てより効率的な投資をお勧めします。逆に言えば、「IPO投資には、必要最低限の資金で良い」ということです。

では、また(^^)/

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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