【分析】どこまで崩壊するIPO

IPO日程(全体)

 IPOを否定する気はまったくありません。しかし、 IPOも株式投資の一部です。 新型コロナウイルスの影響としても、無茶苦茶な市況に影響されます。IPOの勝率が高かったのも、幻となりました。投資家マインドが下がれば、IPOもダメになるということですね。

市況はどうであれ、IPOの今後を考察してみます。

上場中止?・・・それどころじゃない!

①ウイングアーク1st(中止発表3月10日) 仮条件発表・BB開始を延ばしましたが、それでもBB開始前に中止

②ペルセウスプロテオミクス(中止発表:3月12日) 抽選結果発表日に中止

③Fast Fitness Japan(中止発表:3月13日) 購入申込最終日に中止

新型コロナウイルスの影響で上場中止が3社となりましたが、中止状況も酷くなっています。やむを得ないことと承知していますが、できる限り早く発表していただけたらこちらも助かります。

上場中止は、これで終わるのでしょうか?

上場中止どころか、先週13日の金曜日は、上場3銘柄(フォースタートアップス、木村工機、リグア)が公募割れという前代未聞の事態です。初値売りで損切りされた方は、苦渋の決断だったと思います。

2020年 IPO実績(3月13日上場まで)

期間 上場数 勝敗 勝率
2月 3社 3勝0敗0引分 100.0%
3月 10社 2勝7敗1引分 20.0%
13社 5勝7敗1引分 38.5%

当選は難しいが、当選したら(公募価格で買えたら)高い勝率で儲かるのが、”IPO”。これでは、IPOではありません。

リーマンショック後、IPOはどうだったのか?

 リーマンショックとは異なります。それでも、当時を振り返ってみたいと思います。

リーマンショック時の日経平均の動き(2008年8月~2009年7月)

2007年~2019年 IPO実績

年度 上場数 勝敗 勝率
2007年 122社 89勝30敗3引分 73.0%
2008年 49社 20勝26敗3引分 40.8%
2009年 19社 13勝4敗2引分 68.4%
20010年 22社 10勝9敗3引分 45.5%
2011年 36社 10勝14敗3引分 52.8%
2012年 46社 37勝9敗0引分 80.4%
2013年 54社 52勝1敗1引分 96.3%
2014年 77社 59勝15敗3引分 76.6%
2015年 92社 59勝15敗3引分 89.1%
2016年 83社 67勝15敗1引分 80.7%
2017年 90社 82勝8敗0引分 91.1%
2018年 90社 80勝9敗1引分 88.9%
2019年 86社 76勝9敗1引分 88.4%

※リート、インフラ投資は除く

リーマンショックは、2008年8月に起こり、日経平均株価の底は2009年3月でした。      上記を見ると勝率は2012年に戻りましたが、上場数は2014年までかかりましたね。今でも、リーマンショック以前の上場数には戻っていませんが・・・。

リーマンショック時、IPOの混乱はいつまで継続したか?

年月 上場数 勝敗 勝率
2008年2月~7月 25社 14勝11敗0引分 56.0%
2008年8月 4社 0勝3敗0引分 0.0%
2008年9月 3社 1勝2敗0引分 33.3%
2008年10月 4社 1勝3敗0引分 25.0%
2008年11月 4社 0勝4敗0引分 0.0%
2008年12月 9社 4勝3敗2引分 44.4%
2009年3月 6社 3勝2敗1引分 50.0%
2009年4月 1 1勝0敗0引分 100.0%
2009年6月 2 2勝0敗0引分 100.0%
2009年7月 1 1勝0敗0引分 100.0%
2009年9月 4 3勝1敗0引分 75.0%
2009年10月 1 1勝0敗0引分 100.0%
2009年11月 1 0勝1敗0引分 0.0%
2009年12月 3 2勝0敗1引分 100.0%

2008年8月のリーマンショック発生後、上場数は激減しますが、IPOの勝率で見ると2009年4月にはとりあえず落ち着いてきた様子です。それでも、IPOへの影響は約9ケ月続いたことになります。年間通しての勝率の戻りは、2012年までかかりましたが・・・。(^^;)

しかし、こうして見ると、2008年2月~7月の勝率もさえませんね。

あくまで個人的な意見です。リーマンショックと比較するのも難しいのですが、市況が落ち着てもIPOの戻りにはそれなりの時間がかかるかもしれません。・・・ムムム(^^;)

では、また・・・(^^)/~~

失礼しました

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