同社は、2018年6月27日にマザーズ上場を予定していましたが、上場中止になりました。「確認すべき事項が発生し、平成30年6月22日開催の当社取締役会において当該確認に時間を要するものと判断したことから、募集株式発行および株式売出しの中止と東京証券取引所への上場申請の取り下げを決議いたしました」とのコメントを出しましたが、何が起こったのかは不明です。
過去の記録を見ると、抽選結果発表後に上場中止/延期が発表された迷惑なIPOでした。 管理人は主幹事の東海東京証券を含め全滅でしたが、せっかくのIPOチャレンジポイントが1P消滅。
ご当選された方には、「恨みのインバウンドテック」でしょうか!? ・・・あらら f(^^;)
同社の沿革を調べると、2017年9月にインバウンドテックへ社名変更。2018年にクラウド型の通訳AIを活用した対面型AI通訳サービスを提供開始。前回上場を試みた2018年は、今考えると同社にとって良い上場タイミングだったのですね。
社名由来
「インバウンドテック」は、2017年9月に社名変更していて、旧社名は「ブレインプレス」。
今更ですが、インバウンドとは「外国人が日本を訪れる旅行」のことです。同社の公式サイトには、「私たちはインバウンドとテクノロジーを融合したソリューションを提供することで、たくさんの外国人を受け入れる環境をつくり、日本の良さを広く伝える事を大切にしていきたいと思っています」とあります。
同社のメイン事業は、外国人のお客様に対する多言語通訳サービスです。安直かもしれませんが、シンプルでやっている事業がわかりやすい社名ですね。(^^)
社名の由来・意味を調べていて、疑問を持ちました!?
事業である多言語通訳サービスは、対応言語は増えましたが、基本同じです。インバウンドといえば、2015年に中国人旅行者の「爆買い」が、ユーキャン新語・流行語大賞を受賞しました。この2015年に 「ブレインプレス」 は創業されました。
しかし、インバウンドが急激に伸びたのは2011年からです。最初から社名は、インバウンドテックでも良かったのでは!?
45年ぶりにインバウンドがアウトバウンドを逆転したのも、2015年だったのですが、もしかしてこちらが創業の背景!? ・・・あらら f(^^;)
会社概要
同社の事業は、「マルチリンガルCRM事業」と「セールスアウトソーシング事業」の2つ。
マルチリンガルCRM事業
クライアントの顧客(エンドユーザー)向けに展開するサポート業務を当社が受託し、同社のコンタクトセンターにて、エンドユーザーからの問い合わせをクライアントに代わって対応するサービスを提供。
特徴は、24時間365日体制で稼動していて、夜間や休日などでもエンドユーザーからの問い合わせを逃すことなく対応が可能である点、また、日本語を含めた12カ国語に常時対応している点。
セールスアウトソーシング事業
同社がクライアントに代わり、クライアントの見込み顧客に対して営業を行うサービスを提供。
一般的な「セールスアウトソーシング事業」では、成果報酬型と呼ばれる契約形態が多く、見込み顧客との契約が成立した段階でクライアントへの売上が発生するため、業務に従事する営業スタッフがどれだけ契約を獲得できるかという点がポイントになるビジネスモデルですが、同社では営業スタッフの契約獲得量のみではなく、稼動人数あたりの固定売上が併せて支払われる契約を前提とする方針の下で活動しています。このため、より安定した収益構造が形成されている点、及び、クレームになるような過剰な販売勧誘を抑止するコンプライアンス体制である点が特徴。
売上実績・売上比率
(2019年4月1日~2020年3月31日)
売上高(千円) | 売上比率 | 前年同期比 | |
マルチリンガルCRM事業 | 1,058,030 | 35.5% | 104.5% |
セールスアウトソーシング事業 | 1,925,380 | 64.5% | 99.2% |
計 | 2,983,411 | 101.0% |
てっきり、多言語通訳サービスを行っているマルチリンガルCRM事業のほうがメインかと思っていたのですが、意外でした。
マルチリンガルCRM事業は、新型コロナウイルスが影響し(訪日外国人観光客の減少)多言語によるサポートが減少傾向にあるのですが、企業のテレワーク推進による一次受付需要の発生などから、日本語を中心としたサポート案件の引き合いが目立ってきているとのことです。これまた、意外。上記、前年同期比を見れば、確かに前年以上の実績ですね。(^^)
管理人の独り言
マザーズ上場の中型案件(想定時価総額48.4億円、吸収金額13.5億円)
前回の新規上場(承認)時と比較してみます。
前回(2018年6月) | 今回(2020年12月) | |
公募株数 | 135,000 株 | 186,200 株 |
売出株数 | 64,400 株 | 20,000 株 |
OA | 29,900 株 | 30,900 株 |
公開株数 | 299,300 株 | 237,100 株 |
想定価格・公募価格 | 3,980 円 | 5,700 円 |
吸収金額 | 11.9億円 | 13.5億円 |
当時とは状況も異なるので比較はできませんが、公開株数を減らしましたが、強気の想定価格なので、吸収金額が大きくなっています。
主幹事は、東海東京証券のまま。平幹事が2社ほど減りましたが、抽選には影響ありません。
管理人の個人的な意見なのですが、実は「東海東京証券の主幹事」はあまり嬉しくありません。
嬉しくない理由は、東海東京証券の分析・解析時期として別にアップします。
久々の分析記事です。腕が鳴りますね!! ・・・あらら f(^^;)
新規上場会社概要
社名 [コード] | 株式会社インバウンドテック [7031] | ||
銘柄略称 | M-インバウンド | ||
英訳名 | Inbound Tech Inc. | ||
会社URL | https://www.inboundtech.co.jp/ | ||
上場予定日 | 2020年12月18日 | 上場承認日 | 2020年11月16日 |
上場市場[業種] | マザーズ[サービス] | 設立 | 2015年4月1日 |
事業内容 | 24 時間 365 日・多言語対応コンタクトセンター運営事業、セールスアウトソーシング事業 | ||
業績(直近) | 売上・利益ともに右肩上がり・・・? 一昨年の利益は⇩でしたが・・・ | ||
仮条件決定日 | 12月1日 | BB期間 | 12月3日~9日 |
公開価格決定日 | 12月10日 | 購入申込期間 | 12月11日~16日 |
想定価格 | 5,700円 | ||
発行済株式総数 | 663,000 株(承認時) | 吸収金額(承認時) | 約13.5億円 |
発行済株式総数 | 849,200 株(上場時) | 時価総額(承認時) | 約48.4億円 |
公募(新株発行) | 186,200 株 | 公開株数 | 237,100 株 |
公募(自己処分) | – 株 | ||
売出 | 20,000 株 | ||
OA | 30,900 株 | ||
売出株比率 | 8.4 % | OR | 27.9 % |
売出放出元 VC:太文字 |
㈱グローバルキャスト 20,000 株 | ||
株主構成 ロックアップ [株主上位10名] |
180日ロックアップ 計:166,200 株 下大薗豊(同社取締役) 101,600 株[13.83%] 金子将之(同社執行役員) 36,300 株[4.94%] 東間大(同社代表取締役) 28、300 株[3.92%] 90日or1.5倍ロックアップ 計:381,700 株 ⇦実質株数 株式会社a2media(同社のその他の関係会社) 154,200 株[20.99%] 株式会社グローバルキャスト 76,500 株[10.41%] 内、20,000 株を売出へ 株式会社光通信 52,500 株[7.15%] 株式会社アクセル 52,500 株[7.15%] ソケット株式会社 33,000 株[4.49%] 株式会社ベクトル 33,000 株[4.49%] ロックアップなし 計:55,800 株 アイビスAM投資事業組合 55,800 株[7.59%] |
||
手取金の使途 | 設備資金、運転資金及び借入金の返済に充当する予定 | ||
取扱証券会社 | 主幹事 : 東海東京 平幹事 : SBI、香川、エイチ・エス、エース、水戸 |
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コロナに過敏になりすぎず、日々基本的な感染防止に努めましょう!!
第3波が来ています。
新型コロナウイルスでの国内での死亡率は低下していますが、
感染しても無症状のケースも増加していると聞きます。
お勧めしてよいのかわかりませんが、
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検査キットは、新型コロナウイルスの予防・自身の感染について
陽性・陰性を確約するものではありません。
気休めの検査キットなど不要かもしれませんね。
愛する家族・人のために、細心の注意を払いましょう。
2つのブログランキングに登録しています。同じカテゴリー(IPO・新規公開株)ですが、登録数が大きく違います。同じ順位になっていません。 ・・・あらら f(^^;)
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