【考察】化粧品会社のIPO?

【№776】

昨日、新規上場承認された株式会社Waqoo(ワクー)。
業種別分類は「化学」ですが、事業は「化粧品」です。

今回のWaqooは2021年新規上場する化粧品会社として、
2/18上場のアクシージア、6/24上場予定のアルマードに
続き3社目。

化粧品会社のIPOって、考えてみれば不思議ですね!?
なぜならば、
IPOとして化粧品事業に新規性があるとは思えません。
しかし、
化粧品会社は毎年新規上場してきます。

今回、IPOの視点から化粧品産業を調べてみました。f(^^;)

化粧品産業の状況は!?

ー 市場規模 -

世界の化粧品市場規模は、約46.5兆円(2019年)
米国 約8.5兆円・中国 約6.2兆円・日本 約6.2兆円 ・・・
なんと日本は、世界第3位の化粧品大国でした!!

日本製の化粧品は、 高機能・高品質、安心・安全が
海外でも高く評価され、外国人観光客によるインバウンド
需要が増大し、出荷額は 2019年に1.7兆円を超え、
過去最高を記録しました。

ー 日本の化粧品産業の特徴 -

日本の化粧品産業の構造的特徴として、
少数の大企業と多数の中小企業によって市場が形成
されています。
下記の表のとおり、2019年の売上高による
国内化粧品市場のメーカーシェアを見ると、
上位5社で約4 割、上位10社で5 割を占める
そして、残り5割の市場は 2,990 社(推計)
よって形成されていることがわかります。

国内化粧品市場のメーカーシェア(2019 年)

NITE, 2020年度化粧品産業動向調査報告書 より

国内の化粧品名―カーは、約3,000社。
化粧品会社のIPOは、この約99.7%(約2,990社)
から出てくるわけです。

化粧品会社はなぜ多い!?

ー 参入障壁が低い -

新規ビジネスとして化粧品業界が選ばれる第一の理由に、
参入コストの低さがあげられます。
化粧品はOEM(外部委託製造)でつくることができるため、
工場や設備投資の必要がありません。
上記の国内化粧品メーカーの2019年売上高(2.8兆円)に
対して国内系商品受託製造(OEM)の売上高は、
右肩上がりで2019年は約3.3千億円もあります。

また、インターネットの普及により、独自の販売チャネルを
持たなくても、ECサイトを通じて容易に化粧品を販売する
ことが可能です。
最も売上高が大きい販売チャネル(2019年)は、
ドラッグストア 36.6%(約1.6兆円)
百貨店 12.6%(約5.7千億円)
訪問販売 10.6%(約4.7千億円)
通販は8.5%(約3.8千億円)の第4位です。
※2019年はコロナ禍前のため、インバウンド需要で
百貨店の売上は大きかった。

ー 化粧品の製造原価 -

「化粧品」とひとことで言っても、
実は様々なものが化粧品に含まれます。
 
化粧水、クリームなどのスキンケア、
石けん・シャンプー・ボディソープ、
ファンデーションや口紅といったメイク品、
日焼け止め、歯磨き粉…
 
また、
100円ショップで買えるものから、
数万円の高級化粧品まで ・・・。
 
あまりにカテゴリや価格帯が多岐に渡り
一律には言えませんが、
化粧品の製造原価率はだいたい
15%~25%と幅がありますが、
20%というのが一般的です。
 
1,000円の化粧水の製造原価は200円。
これ他産業の製造原価率と比較すると
無茶苦茶安い。

以上のように参入障壁が低いので
景気が低迷する日本市場において、
化粧品市場への新規参入が後を絶ちません。
近年目立つのは、
インターネット通信販売への新規参入と、
異業種企業が新たな成長を期待して
化粧品事業に参入するケースが多いそうです。

参入しやすい分、
化粧品市場はもの凄い競争のようです。
中小の化粧品会社のIPOは、
次なるステップへ上がるための資金調達
と考えられますね。

ー 参入障壁が低い法的背景 -

2001年の薬事法改正により化粧品製造の規制が
緩和され、素人でも化粧品が作りやすくなりました。
これにより、新規参入企業が増加し
化粧品会社が増えたという説もあります。

管理人の独り言

事業に新規性がないにもかかわらず、
毎年 化粧品会社のIPOがある理由がなんとなく
わかってきました。
何事も調べてみるものです。

当ブログは、ためになるブログですね!!

自分で言っていれば、世話なしです。
… あはは f(^^;)

では、また(^^)/~

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ワクチン接種が開始されましたが私はいつ!?
気を緩めることなく、ストレスを溜めずに
日々基本的な感染防止に努めましょう!!
貯めて良いのは「IPOチャレンジポイント
・・・あははf(^^;)

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