【№1193】
公取委が「IPO公開価格の値付けに関する報告書」をまとめました。
今後、IPO投資はどうなって行くのでしょうか?
IPO投資は、儲からない(うま味のない)投資になるかもしれんな。
このままIPO投資を継続するなら、手法も変えざるを得まい。
はじめに
公正取引委員会は、昨日(1/28)「新規公開(IPO)時の公開価格の値付けに関する報告書」をまとめ公表しました。本日の日本経済新聞にこの記事が掲載されていますので、宅配版・電子版を契約されている方は、ご一読してみてください。
要約すると、「上場業務を中心的に担う主幹事証券会社が一方的に過小な値付けをする商習慣に対して独占禁止法違反の恐れがあると指摘し、見直しを促す」というもの。強い立場の主幹事が一方的に適正でない公開価格を設定し、新規上場企業に不利益を与えるのは独禁法の「優越的地位の乱用」に該当する恐れがあるということです。
結論から言えば、公取委は「調査の過程で明確に独禁法違反となる事例はなかった」が、「今後、独禁法上問題となる事実に接した場合には厳正・的確に対処をしていく」。また、報告書の見解を日本証券業協会・金融庁・東京証券取引所等へ申し入れるとのこと。
日本証券業協会側も、公開価格をめぐっては証券会社が適正水準より低く設定するのは独占禁止法に抵触する恐れがあるとの見解を公正取引委員会が週内に示す見通しを受け、公取委の見解も踏まえ、設定方法の柔軟化や上場までの期間短縮などの方策を2月に公表する予定です。
とりあえず、今後の動向は日証協の改善案を見てみないとわかりませんね。f(^^;)
新聞記事もありますが、土日ですので公取委の報告書を閲覧してみてはいかがでしょうか? 下記をクリックすれば、報告書(PDF)が一覧できます。
新規株式公開(IPO)における公開価格設定プロセス等に関する実態把握について
IPO投資の将来は?
論点である「公開価格が過小値付けなのでは?」は、「想定価格が低すぎるのではないか?」に端を発します。想定価格は主幹事が算定します、「まず適正価格を計算し、そこからIPOディスカウントしたものが想定価格」になります。このIPOディスカウント(率)に、明確な根拠がない商習慣であることが問題視されたわけです。
さて、見直しのポイントは、想定価格の値付けが「新規上場する企業側が納得できる説明を主幹事が行うかどうか」ではないかと考えます。目に見える形としては、IPOディスカウント(率)の見直しになる可能性が高いですね。
予想されるのは、 IPOディスカウント(率)の見直し → 想定価格のアップ →(仮条件のアップ)→ 公開価格のアップ。公開価格がアップすると、初値が騰がる伸びしろが少なくなる。結果、「公募当選後の初値売りでの儲け(利ザヤ)が少なくなり、IPO投資の儲け(うま味)が減る」可能性があります。… あらら f(^^;)
もともと、BB参加(抽選申込)しても、当選は年に数社しかない現状。その数社の利益が減少するのですから、抽選で公募当選を狙うIPO投資家(IPO愛好家)には、大問題と言えます。(>_<)
管理人の独り言
管理人の個人的な感覚で恐縮ですが、IPO初値の公開価格比が平均1.5倍ならば、改善後1.2倍になるのでは? つまり、初値売りで得られた利益が平均20%失われそうです。
ー BB参加者は減るのか? -
今後、どうような公開価格になって行くかはわかりません。しかし、公開価格がアップし、利益率平均▲20%になった場合、IPO投資家(IPO愛好家)は減るのでしょうか?
管理人は次のように考ええます。
IPO投資がリスクの少ない投資であることは変わらないので、利益率平均▲20%になることはそれほど問題ではなく、IPO投資を継続していく方は多い。あまり減らない!!
しかし、公開価格がアップすることにより、今まで以上にIPO資金が必要になって行きます。こちらの方が、 IPO投資家(IPO愛好家) には痛い。特に、家族で参加されている方には痛烈かも?
できれば、BB参加者が減って当選確率が上がって欲しいものですが、飽和状態ですから多少減っても当選確度が上向くものとは思えません。(>_<)
最終的には、極論かもしれませんが「IPO投資は、お金持ちが更に優位になるのでは?」と考えるわけです。・・・ ムムム f(^^;)
「IPO投資の方向性をどのように考えるか?」は、来月発表予定の日証協の改善案を見て、再考してみることにしましょう。(^^)
では、また(^^)/
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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