【№1333】
「有価の取引業務」とは、具体的に何のことですか?
調べてみたら、けっこうたいへんじゃった!!
はじめに
”いちよし証券”の公式サイトに掲載されている3月8日付のプレスリリース「当社の引受け業務に関するお知らせ」に、「2022年12月末を目途に有価証券の引受け業務を取り止めるる予定です」とありますが、そもそも引受業務とはなんなのでしょう?
証券会社の業務とは?
証券会社の4大業務は、①委託売買業務(ブローキング)、②自己売買業務(ディーリング)、③引受業務(アンダーライティング)、④募集・売出し業務(セリング)を指すとのこと。
IPOの目論見書を見ると、「株式の引受け」欄にIPOの引受証券会社が記載されています。
この引受証券会社を調べると
「証券の公募発行・売り出しに際し、その証券が売れ残った場合には残りを買い取ることを条件に、販売を責任を持って行う証券会社。そのうち、直接に発行体と引受契約を締結した会社を「元引受会社」という。さらに、元引受会社の中でも、証券の発行体と元引受契約の内容を協議するものを「幹事会社」といい、幹事会社が複数の場合、中心になる会社を「主幹事」と呼ぶ」。
出典:金融用語辞典
さらに、「幹事会社」を調べると
「有価証券の募集や売り出しの際、その発行者または所有者との間で締結される元引受契約の内容を確定させるための協議を行うとともに、募集・売り出しする有価証券の引受・販売等を行う」。
出典:野村證券証券用語解説集
「募集・売り出しする有価証券の引受・販売等を行う」と、実に悩ましいことが書いてあります。これでは、IPOは証券会社の4大業務の「③引受業務(アンダーライティング)、④募集・売出し業務(セリング)」のどちらか区別がつきません。
証券会社へ聞いてみました!!
店頭口座のある大手総合証券会社の担当へ聞いてみたら、「IPOの引受は、引受業務。IPOの募集は、募集・売出し業務。どちらか一方ではない」とのこと。
しかし、これでは、”いちよし証券”の「有価証券の引受け業務を取り止め」は、「IPOの引受けはしないが、募集は行う」ということなのでしょうか。・・・ う~ん f(^^;)
これではしかたがありません。今度は”いちよし証券”へ「有価証券の引受け業務を取り止め」とは、具体的にどういうことですか?と直接聞いてみました。※いちよし証券にも店頭口座があります。
「現時点では、IPOについては、主幹事・平幹事に関係なく募集を行わないということです」との明確な回答をいただきました。
最終的に、「有価証券の引受け業務の取り止め ➡ IPOの募集を取り止める」が確認できたのですが、どの証券会社も同じ業務をしていると思いきや、細部は微妙に違うようです。
“いちよし証券”のIPO平等抽選の配分率は「いちよしダイレクト:1%」。「店頭口座:9%」。このため、来年度からIPOを取り扱わなくなっても、大勢に影響はありません。
ただ、管理人はこの”いちよし証券”で、IPOに当選したことがありません。IPOの当選を狙って開設した証券口座ですが、一度も当選することなく終わるのはちょっと悲しいものがあります。f(^^;)
では、また(^^)/
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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