【分析】”CHEER証券”(スマホ専業証券)のIPO抽選枠は?

【№1454】

<strong>冒険者</strong>
冒険者

スマホ証券のCHEER証券ですか?
IPOの取り扱いがあった場合、どれくらいの抽選枠でしょうか?

<strong>大賢者</strong>
大賢者

CONNECT・LINE証券、そして東海東京証券の状況から考えてみるかな!!

“CHEER証券”って?

 ”CHEER(チア)証券”は、東海東京フィナンシャル・ホールディングス株式会社が100%出資するスマホ専業証券です。2022年3月14日からサービスを開始しました。

現在、”CHEER証券”ではIPOの取扱はありませんが、大和証券の”CONNECT”、野村證券の”LINE証券”しかり、そのうちにIPOの取り扱いを開始すると思われます。”CONNECT”・”LINE証券”のIPOが大和証券・野村證券から配分されのと同様に東海東京証券から”CHEER証券”へ配分されるのでしょう。

 ”CHEER証券”がIPOの取り扱いを開始したら、取扱第1号IPOが口座開設者も少なく最も当選確度が高いと考えられるので、既に口座を開設された読者様もいらっしゃるかもしれませんね。

・・・ とは言うものの、読者の皆様が気になるのは「CHEER証券の抽選枠(当選本数)」ではないでしょうか。今回は、”CHEER証券”がIPOの取り扱いを開始した場合、抽選枠がどれくらいになるのかをデータから考察してみたいと思います。(^^)

ポイントは原資!!

 ”CONNECT”のIPO第1号は、2020年12月マザーズに上場した”スタメン”(4019)。当時、管理人も特集記事をアップしましたが、多くの読者様が口座を開設し、(記録の上では)147名の当選者(平等抽選・優遇抽選の合計)が出ました。スタメンの当選者は多いとは言えませんが、12月の大和証券主幹事は、共同主幹事を含めて5社もあり、けっこう多くの読者様が”CONNECT”で当選され、当ブログにも多くの当選報告が届きました。当選報告をしてくれた読者の皆様、その節はありがとうございました。!(^^)!

 ”LINE証券”のIPO第1号は、2021年7月マザーズに上場した”コラントッテ”(7792)。同7月には、”ラキール”(4074)、”アシロ”(7378)も連続して取り扱われました。こうなると、”LINE証券”の口座開設をして、当選を狙いたくなるというものです。
しかし、ネットでの当選報告はありませんでした。理由は明白で、抽選枠(当選本数)が極少だったからです。(>_<)

LINE証券 抽選枠(実績)

コラントッテ ラキール アシロ
16本 10本 36本


どうして、”CONNECT”と”LINE証券”の当選数が、これほどまで違ったのか? 大和証券が野村證券より多くのIPOを配分したからなのですが、管理人は配分可能な原資がポイントだと思っています。

大和証券の原資は、チャンス抽選です。”CONNECT”がIPOを開始した2020年12月時点では、チャンス抽選はありましたが、2021年4月から廃止。結果、最大で10%のチャンス抽選枠を”CONNECT”に回すことができます。
かたや、野村證券には”LINE証券”に回せる原資がありません。多くのIPOを引受株数から回せば、野村證券(自身)の抽選配分枠・店頭配分枠が少なくなり、問題が生じます。
このため、”LINE証券”の抽選枠が少なくなったのでしょう。徐々に野村證券からの配分比率は上がってきましたが、まだまだ大和証券には及びません。f(^^;)

また、”CONNECT”の取扱は、大和証券が主幹事・平幹事どちらでもありますが、”LINE証券”の取扱は野村證券が主幹事の場合のみです。おそらくこれも、原資の有無でここまで違うのでしょう。

東海東京証券 抽選枠の実態は?

 では、東海東京証券の原資なのですが、野村證券同様にありません。それどころか、ちょっと困った実態なのです。

東海東京フィナンシャル・グループの証券会社

子会社(3社) 東海東京証券・丸八証券・CHEER証券
関連会社(7社) ワイエム主権・浜銀TT証券・西日本シティTT証券・池田泉州TT証券・ほくほくTT証券・とちぎんTT証券・十六TT証券


現在、東海東京フィナンシャル・グループには、10社の証券会社がありますが、IPOの取り扱いといえば東海東京証券。たまに、平幹事に西日本シティTT証券が出てくるでしょうか。
ところが、東海東京証券が主幹事で、残りの各TT証券が平幹事にいない場合どのような配分実態になっているかと調べてみたら、これがけっこう驚きです。f(^^;)

東海東京証券とTT証券の配分実態
(2022年)

    東海東京 TT証券(計)
上場 銘柄 配分総数 % 配分総数 %
4月 ASNOVA 1,556本 81.5% 353本 18.5%
3月 ノバック 5,908本 78.4% 1,631本 21.6%

配分実態の詳細内訳

  ノバック ASNOVA
  配分総数 比率 配分総数 比率
東海東京 5,908本 78.4% 1,556本 81.5%
浜銀TT 456本 6.0% 91本 4.8%
西日本シティTT 300本 4.0% 74本 3.9%
池田泉州TT 208本 2.8% 55本 2.9%
ほくほくTT 129本 1.7% 42本 2.2%
とちぎんTT 365本 4.8% 42本 2.2%
十六TT 173本 2.3% 49本 2.6%
TT証券 小計 1,631本 21.6% 353本 18.5%
総合計 7,539本   1,909本  

東海東京証券とTT証券の配分実態
(2021年)

    東海東京 TT証券(計)
上場 銘柄 配分総数 配分総数
8月 シイエヌエス 3,172本 83.5% 628本 16.5%
6月 BlueMeme 5,024本 83.2% 1,013本 16.8%
6月 メイホーHD 2,365本 84.0% 452本 16.0%
4月 ファブリカ 3,965本 89.5% 463本 10.5%

管理人の独り言

 上記は、東海東京証券がIPOの引受会社になった場合(主幹事の場合)の、東海東京フィナンシャル・グループでの内訳です。子会社の丸八証券への配分がないのは、丸八証券が日本株(個別株)の取り扱いがないせいでしょう。IPOも、個別株ですからね。

配分総数とは、抽選配分・店頭配分の合計です。ここから読み取れることは、東海東京証券が主幹の場合、割当株数分の配分総数がないということです。言い換えれば、東海東京証券は見た目ほど抽選枠がないわけです。そして、TT証券への配分が徐々に増加しています。

 さて、”CHEER証券”がIPOを取り扱った場合、そのIPOはどこから来るのか? 当然、東海東京証券からだと思いますが、その場合、東海東京証券(自身)の配分を減らすのか、TT証券への配分を減らすのか。
各金融機関との協業ビシネスである、TT証券への配分を減らすことは考えにくい。ならば、東海東京証券(自身)の配分を減らすことになりますが、仮に東海東京証券へのBB参加者が変らない場合、IPOの抽選倍率が上がり当選はさらに難しくなります。

以上から、“CHEER証券”がIPOの取り扱いを開始しても、抽選枠(当選本数)は期待できそうもありません。逆に、スマホ証券として先行しているCONNECT・LINE証券に追いつくために、思い切った抽選枠にする可能性もなきにしですが ・・・ 。f(^^;)

 今後、”CHEER証券”がIPOの取り扱った場合、そのIPOの上場月の3ヶ月後に、正確な抽選枠配分がわかると思います。その際に再度、「”CHEER証券”のIPO抽選枠」記事をアップすることにしましょう。

“CHEER証券”のIPO抽選枠をいろいろと考察してみましたが、“CHEER証券”の最大の強みは、米国株・米国ETFを500円から取引可能である点です。ここから考えると、IPOを取り扱わない可能性もあります

総合的に考えてみると、“CHEER証券”のIPOの取扱は、IPO愛好家にとって良いこととは言えないかもしれませんね。f(^^;)


では、また(^^)/

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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