【分析】”CaSy” 上場初日のストップ安は、”VC”の売却？

【№1232】

冒険者

“CaSy“の初値はそこそこだったと思いますが、終わってみればストップ安。
VCからの売却があったのでしょうか？

大賢者

誰が売り買いしたのかわからんが、分析をしてみよう。

“CaSy”は、初値売りが正解だった？

　”CaSy”の初値は、2,001円と公募（1,350円）の1.48倍。1.5倍ロックアップ解除価格は公募の2.3倍（2,025円）でしたので、なんとも微妙な初値になったものです。1.5倍ロックアップ解除が公開株数の約2.7倍もあるのですから、初値買いのセカンダリー組も慎重にならざるを得なかったということでしょうか？ f(^^;)

株主	株数
新規株主（公募ゲット組）	368,000 株
既存株主（1.5倍ロックアップ解除）	1,011,000 株
既存株主（ロックアップなし）	660 株

初値がロックアップ解除価格の手前で寄りましたので、初値売りができた方は実質公募ゲット組（公募当選＋裁量配分組）と考えて良いでしょう。※行使可能なストックオプションが 106,950 株ありましたが、行使されたのかわからないのでこれも省きます。

初値売却率

初値時出来高	公開株数	初値比率
167,100 株	368,000 株	68.7%

以上から、公募ゲット組の約7割が初値売りをされ、残り約3割の方がされなかったことになります。高値（2,098円）まで上昇したのですから別に初値売りに固執することもないのですが、初値を割った時刻がポイントなのです。

初値（2,001円）	10時33分00秒
高値（2,098円）	10時37分59秒
初値を割った（2,000円）	10時45分41秒

※10時45分41秒は、2,000円になった最初の時刻という意味です。

管理人は初値売りがベストとは思っていませんが、初値売りをしなかった場合、結果的に初値後約11分間で売り抜けなければいけなかったことがわかります。
この状況を見る限り、今回の”CaSy”は初値売りが正解だったのかもしれません。… あらら f(^^;)

初値売りと同数の株式が初値買いされたので、初値買いのセカンダリー組にも厳しいIPOでしたね。
今回のような状況で売り抜ける技術など管理人は持っていません。セカンダリーに参戦しなくて良かったです。⇦ 本音 f(^^;)　

VCの売却はあったのか？

ー　”CaSy”（9215）上場初日のチャート　－

誰が売り買いしたのかわからないので、VCの売却もわかりません。そこで今回は、約定履歴からVCの売却有無を分析してみました。
約定回数は【17,042回】。これを、約定単位（１約定での売買株数）を時系列・売買株数の大きいものでソートすると、下記になります。

5,000株以上の取引（約定）一覧

項	約定株数	株価	時刻	備考
①	167,100 株	2,001 円	10時33分00秒	初値
②	5,000 株	1,650 円	11時21分08秒
③	18,200 株	1,573 円	12時30分00秒	後場寄り
④	7,000 株	1,664 円	12時40分03秒
⑤	11,900 株	1,540 円	14時37分30秒

VCが1.5倍ロックアップ解除で売却できるのは、②～⑤です。しかし、売却可能株数（1,011,000株）と比較すると、あまりにもかけ離れているような取引（約定）実績ですね。f(^^;)
抽出したのは取引（約定）5,000株以上ですが、これだけしかありません。なお、千株単位の取り引きもはほとんどりあません。5,000株未満の取引（約定）が93.3%もあったということになります。これほとんど個人投資家の売買のような気がします。

以上から、前述の通りVCの売却有無はわかりませんが、VCの売却はなかった。あっても、ほんの僅かだったと思えますね。
どちらにしても、VCはまだかなりの株式を保有していることでしょう。これを売り圧力と考えると、”CaSy”の株価は今後どうなるのでしょう。… ムムム f(^^;)