【分析】IPO上場ラッシュの発生理由と解消方法

【№1834】

<strong>冒険者</strong>
冒険者

上場ラッシュの解消方法があるのですか?

<strong>大賢者</strong>
大賢者

机上の空論かもしれんぞ!!

新規上場の現状は?

ー IPOの上場は、何月に多いのか? -

 下記のグラフをご覧ください。グラフは、過去10年(2013年~2022年)の新規上場件数をまとめたものです。過去10年で881社が上場しました。

 これを月別・上場比率にすると下記の通りになります。読者様もご存知の通り、春は3月・冬は12月にIPOの上場が集中し、12月の方が多いですね。(^^)

ー IPOの公募割れは、何月に多いのか? -

 個人的な感覚では12月が多いように思えますが ・・・ ? ということで集計してみました。

 過去10年の上場件数は、881件公募割れは、126件年平均で14.3の公募割れが発生しています。IPO(初値)の公募割れには複数の要因がありますが、主に要因は3つ。
  ①市況
  ②IPO(銘柄)の個別要因
  ③月内に上場するIPO件数

 しかし、IPO上場月と初値公募割れ月の月別比率を見ると、見事にリンクしています。これは③の「月内に上場するIPO件数」、つまり過密スケジュールが公募割れの要因であることが無視できません。

 ・・・ と言うか、3月と12月の過密日程を解消できれば、公募割れは減ると思えてきますね。f(^^;)

IPO上場ラッシュはなぜ発生するのか?

ー 12月は、なぜ上場が多いのか? -

 上場が12月に多い理由は決算期にあると考えられます。国税庁統計情報(2017年)から、決算期別の比率をグラフ化してみたところ、日本企業の決算期は12月と3月に集中しています。

ー 3月決算で、なぜ12月上場が多くなるのか? -

 ここには、上場する会社は「申請して上場するまで同じ事業年度内にする」という背景があります。

決算期が3月の会社の事業期間は、4月から翌年の3月まで。決算発表後、株主総会、上場申請、上場審査(証券取引所審査)、上場申請承認を経て上場するというプロセスですが、このプロセスに要する期間を考慮すると、どうしても新規株式公開は9月~12月に集中してしまいます。

グロース市場の上場審査期間(上場申請~上場承認)は、約2ヶ月。承認~上場までは、約1ヶ月。と言うことは、12月上場のIPOは、9月中には上場申請をしたことになります。

また、12月に上場する背景として「申請期の業績の進捗を確認してから上場できる」という理由もあります。確かに、決算期が3月の会社が12月上場した場合、9月の半期実績、12月の3/4期見込が出せますね。(^^)

管理人の独り言

ー 12月上場ラッシュの解消について -

 同一事業年度内に上場しなければならないので、12月決算期の会社は12月上場せざるを得ませんが、これだけ3月決算が多いのですら12月上場には3月決算期の会社が多いと思われます。

「上場申請と上場はを同一事業年度」にする。・・・ であれば、決算期が3月の会社は3月までに上場すれば問題はありません。

しかし、3月も上場ラッシュ。ならば、12月上場のIPOは1月~2月に上場すれば良いのです。実際、上場月を見れば、1月はほぼなし。2月上場もしれています。
12月上場を12月~2月に分散することによって、少なくとも12月上場の過密日程は多少でも解消されて、公募割れも減少するのではないでしょうか。

 以上から、12月上場ラッシュ、および公募割れ回避として、「12月上場の12月~2月分散案」を考えてみました。東証に可能性を聞いてみたいものですが、読者様はどう思われますか?

素人の管理人の考えです。可能ならば、既に実施していることでしょう。管理人の知らないこともあると思います。読者様でその辺の事情にお詳しい方らがいらっしゃいましたら、お教えください。(^^)


では、また(^^)/

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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