【考察】さようなら!! 『LINE証券のIPO』

【№1908】

<strong>冒険者</strong>
冒険者

LINEが証券撤退ですよ!!
IPOはどうなるのですか?

<strong>大賢者</strong>
大賢者

記事を読めばわかるぞ!!

LINE証券のIPOはどうなる?

 読者の皆様は既にご存じの『LINE、証券撤退』です。13日(火)の日本経済新聞の一面に掲載された記事ですが、要約すると『LINE証券が主力の証券事業を野村證券に移管すると12日(月)に発表』。つまり、『事業再編ということで、証券業務を野村證券に移管し、外国為替証拠金取引(FX)の業務に特化する』ということです。

IPO愛好家の読者様はLINE証券のIPOが気になるところですが、けっこうえげつない内容でした。

12日に移管(証券事業撤退)発表 → 同日、IPOは新規取扱中止

株式の現物・信用取引などは、7月中旬頃に終了なのですが、IPOは「即」中止です。いやいや、LINE証券さん、やってくれますね。IPO愛好家には、非情な内容です。『IPO投資家(愛好家)は、証券会社のお客様ではない!!』と感じます。「即」中止は、野村證券が主幹事のIPOがしばらくないという背景があるのかもしれませんが ・・・(>_<)

詳細は、下記LINE証券のサイトをご参照願います。

LINE証券の事業再編、および今後の提供サービスについて

なお、撤退理由は日経新聞によると『サービス開始から約4年経過しても黒字化の目途が立たず、事実上の事業撤退に至った』とのこと。黒字化の目途がたたなかったのは、「収益性の低さ」と「システム費用が過大」が主要因のようです。ちなみに、22年3月期までの累計赤字額は、約300億円。

 なお、過去に『ジョインベスト証券』という野村證券完全子会社のネット専業証券会社がありました。この会社は、野村ホールディングスが既存のネット証券への対抗策として作ったインターネット証券会社です。
2006年5月に営業を開始しましたが、2009年11月23日に野村證券に吸収合併されて解散。野村證券に口座をお持ちの読者様は、野村證券のネット取引の名称が『野村ネット&コール』であることをご存じのことでしょう。この『野村ネット&コール』が『ジョインベスト証券』が野村證券に吸収合併された後の姿なのです。

ー おまけ ー

 消滅した証券会社の社名由来・意味もなんですが、ジョインベスト証券(英訳名:Joinvest Securities Company, Limited)の社名は『invest(投資)と joy(喜び)、join(参加)を組み合わせたもの』でした。社名はなかなかのものでしたね。(^^;)

スマホ証券は大丈夫?

 野村證券がネット証券で失敗するのはこれで2度目なのですが、『ジョインベスト証券』も赤字で撤退。野村證券の見込みが甘いのか?、総合証券会社がネット証券事業を行うことが厳しいのか?

来年、新たなNISAが始まります。若年層を含めた幅広い世代で投資による資産形成への関心が高まっていると思います。その局面で起きたLINE証券の撤退。これは小口運用を収益化する難しさを浮き彫りにしています。

 さて、IPOの抽選に参加できるスマホ証券といえば、SBIネオモバイル証券もSBI証券に吸収され消滅するのでもはや『大和コネクト証券』だけといってもよいでしょう。

「大和コネクトは大丈夫か?」と心配になりますね。しかし、この5月1日付にて社名を『CONNECT』から『大和コネクト証券』に変更したこと、特に『大和』の冠を社名につけたことから考察すると、まだまだ「継続する」ということなのでしょう。
LINE証券以上にIPOの抽選枠が多い大和コネクト証券です。がんばっていただきたいものです。(^^)

LINE証券のIPOは、どんな感じだった?

 LINE証券のサービス開始は2019年11月でしたが、IPOの取扱は2021年7月から。第一号は、”コラントッテ(7792)” で2021年7月8日上場。ラストは、”トランザクション・メディア・ネットワ-クス(5058)” で2023年4月4日上場。

結果的にIPO取扱期間は2年9ヶ月で、取扱IPOは23社でした。大和コネクト証券と違い、LINE証券は野村證券が主幹事の時だけ委託幹事として取扱だったとはいえ、少なかったですね。(^^;)

LINE証券 IPO取扱数

2021年度 2022年度 2023年度
11社 10社 2社 23社

管理人の独り言

 LINE証券の証券事業撤退はIPO投資家(愛好家)にとって悲報とも言えますが、大局的に見れば大したことはありません。なぜなら、LINE証券のIPO抽選本数は少なかったからです。
過去の分析ですが、LINE証券がIPOを取り扱い始めた当初はIPO抽選本数は野村證券の平等抽選枠の1%でした。これではまずいと最盛期には4%まで上がりました。確かに1%から4%と4倍になったわけですが抽選本数はしれていて、当選は難しいものでした。大和コネクト証券の抽選枠は、大和証券の主幹事の際、平等抽選枠の8%はありますので、こちらの方が期待できるというものです。

・・・ ということで、LINE証券のIPOがなくなったことを残念がることはありません。結果的には、野村證券の抽選枠が増えることになるので喜んでも良いかもしれません。それでも、難攻不落の野村証券での当選は難しいとは思いますが・・・。(^^;)

 取り扱ったIPOがたったの23社で、抽選枠も少ない。これでは、読者様でご当選された方も少ないと考えられますが、今思えばご当選された読者様には凄い運があったわけです。良い機会なので、ご当選されたことのある読者様から、コメントがいただきたいものです。(^^)

 ー 最後に ー

 管理人はLINE証券の口座を開設していないので、個人的にはまったく問題ないというか、関係ありません。・・・ とはいえ、一応 管理人もIPOブロガーなので、「LINE証券の証券事業撤退=IPO取扱終了」ということで『さようなら!! LINE証券のIPO』と記事にさせていただきました。

 LINE証券の口座がないのですから当選も落選もありませんが、前述の通り取扱最後のIPOは “トランザクション・メディア・ネットワ-クス(5058)” 。
実はこの “トランザクション” 、主幹事の野村證券で200株当選(購入し初値売り)しました。長くブログを休んでいたので、当選記事をアップしていなかったのですが、せっかくの機会なので当選報告を付け加えさせていただきます。低位株とはいえ、やはり当選は気分が良いものですね。(^^)

  
では、また(^^)/

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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