【IPO投資術】最強の委託幹事はどこ?(その1)

【№1344】

<strong>冒険者</strong>
冒険者

委託幹事なんてどれも同じで、申し込んでも当選しないのでは?

<strong>大賢者</strong>
大賢者

委託幹事にも変化はあるじゃろう。
今回は、2021年度の実績データを基にした最新の委託幹事比較分析記事じゃ!!

はじめに

 管理人は、委託幹事(裏幹事)で一度も当選したことがありませんが、ご当選された読者様もいらっしゃると思います。羨ましい限りです。f(^^;)
管理人のポリシーとして、「IPO投資でお薦めする証券会社は、主幹事になる回数が多い証券会社」です。これは、「自分が当選したことのない証券会社は薦められない」という実績を基にした単純な考え方です。

ポリシーに従えば、委託幹事ばかりの証券会社は薦められないのですが、当選の可能性はゼロではありません。
「下手な鉄砲数撃ちゃ当たる」も良いのですが、前受金の有無に関係なく、同じ委託幹事でも当選の可能性がより高いところから申し込みたいものです。

今回は、「最強の委託幹事はどこ?」と題して、委託幹事ばかりの5社を比較分析して、より効果的・効率的な委託幹事を探してみたいと思います。(^^)

なお、毎回同じような分析ですが、2021年度の実績データをベースにした最新の委託幹事の比較分析記事になります。

委託幹事ランキング(2021年度)

 今回、分析対象とする委託幹事ばかりの証券会社は、”auカブコム証券”・”CONNECT”・”DMM.com証券”・”LINE証券”・”岡三オンライン証券”の5社です。
“SBIネオトレード証券”も対象にしたかったのですが、日本証券業協会の「新規公開に際して行われる株券の個人顧客への配分状況」で配分実績が公開されません。このため対象から外しました。

委託幹事 IPO取扱実績・カバー率
(2021年度実績)

証券会社 取扱実績 カバー率 抽選ルール
CONNECT 48社 38.4% 平等抽選(70%)、優遇抽選(30%)
岡三オンライン証券 46社 36.8% 平等抽選(10%)、優遇抽選(90%)
auカブコム証券 42社 33.6% 完全平等抽選(100%)
LINE証券 11社 8.8% 完全平等抽選(100%)
DMM.com証券 5社 4.0% 完全平等抽選(100%)

※カバー率:取扱社数÷2021年度上場IPO社数(125社)


LINE証券は、2021年7月上場の”コラントッテ”からIPOの取り扱いを開始しましたので、他社と比べれば取扱社数・カバー率は低くなります。
基本的に野村證券が主幹事(共同主幹事を除く)の際、委託幹事として取り扱うようなので、野村證券主幹事回数をベースに補正すると、取扱社数【28社】、カバー率【22.4%】になります。

見せかけの数字に騙されてはいけません!!

 証券会社は、IPOの取扱実績としてカバー率をアピールしていますが、これはIPO投資にとって見せかけの数字です。証券会社全体では、SBI証券のカバー率は毎年90%以上と、他社を寄せ付けぬ圧倒的です。
しかし、当選するかと言えばあのルールですから、普通に申し込んでいたのでは当選しません。実質毎回、チャレンジポイント貯める目的で申し込んでいるようなものです。

委託幹事5社の平均抽選枠

証券会社 取扱実績 抽選枠(Avg.) 備考
auカブコム証券 42社 177.5本  
CONNECT 48社 92.8本 平等抽選(70%)の平均抽選枠
LINE証券 11社 32.5本  
DMM.com証券 5社 5本 実績は、毎回5本
岡三オンライン証券 46社 1.5本 平等抽選(10%)の平均抽選枠


IPOごとで抽選枠は変わるので平均値はあまり意味のないことかもしれませんが、平均値で見ると取扱実績・カバー率と大きく順位が違ってきます。

DMM.com証券(5本)、岡三オンライン証券(1.5本)は、酷すぎます。
特に、取扱実績(46社)・カバー率(36.8%)の岡三オンライン証券は、抽選枠平均では最低になってしまいました。

なぜこれほどまで岡三オンライン証券の平均抽選枠(当選本数)が低い理由は、内訳を見れば一発です。

抽選枠内訳(詳細)

抽選枠 1本 2本 3本 4本
社数 31社 7社 7社 1社 46社


管理人は、BB開始時点で「予想抽選枠」の記事をアップしています。岡三オンライン証券の抽選枠を毎回1本にしている理由は、今更説明するまでもないですね。

岡三オンライン証券のIPO取扱実績(社数)もカバー率も、見せかけにすぎないことがわかります。ただ、少ない当選枠ですが、これでもましになった方です。数年前は、多くても2本が上限でした。f(^^;)

岡三オンライン証券・DMM.com証券は前受金不要の会社なので、ある意味IPO愛好家にとって「懐に優しい会社」なのかもしれません。
しかし、逆に言えば 「これほどまで抽選枠が少ないということは、まず申し込んでも当選はムリ」ということになり、「当選する可能性がほとんどないので、前受金不要にしている」のではないかと思えてきます。そうしないと、IPOの取扱実績だけでは口座開設が誘引できません。f(^^;)

なお、管理人は岡三オンライン証券・DMM.com証券で申し込む読者様を否定しているのではありません。IPO当選を狙う証券会社として、つまり効果的・効率的の視点で考えれば、この2社は委託幹事の候補から外しても良いと考えます。

最後に ・・・。
次回(その2)では、残った委託幹事3社(”auカブコム証券”・”CONNECT”・”LINE証券”)の比較分析記事をアップする予定です。


では、また(^^)/

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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