【№1491】
★修正:公開株数の増加に伴い、該当箇所を修正しました(9/1)
IPOの上場承認日って、金曜日が多い気がしますが?
分析してみても良いが、意味のなさそうな分析じゃな!!
当ブログ承認記事のポイントは、以下の3点です。 ◆社名由来・意味 ⇦ 管理人の趣味です。f(^^;) ◆難易度 ⇦ 承認時点の主幹事抽選枠予想から当選難易度を考察 ◆売り圧力 ⇦ VCの有無と上場初日に売出可能な株式の算出 |
社名由来・意味
社名は、”株式会社 eWell”。頭に「e」が付くと、エレクトロニック・〇〇の略で、eコマース・eスポーツ然り、ITを用いて行う〇〇になります。また、「Well」は、健康・医療・介護に良く使われます。同社の事業は、「訪問看護ステーション向けの電子カルテの提供」。まさに、「ITを用いた医療系ビジネス」でしたね。
訪問看護専用電子カルテの名称は「iBow」。これ「アイボウ」と読むのですが、長寿TVドラマの「相棒」ですか!! (^O^)
― 管理人の個人的な医療システムへの意見 -
電子カルテと言っても「医科向け」「歯科向け」があり、医科でも「病院向け」「診療所向け」に分かれます。同社の訪問看護は、医科です。個別には、「透析」の電子カルテもあり、これらは部門システムの位置付けの性格を持ちながら、独立した機能を求められます。
日本の医療には、PHR(Personal Health Record)という大きな構想があります。このPHRとは、生まれてから死ぬまでの個人の医療記録を医療機関で相互に連携し、より良い医療体制を構築し、国民の健康維持・生活向上に寄与するというものです。
実は、なかなかこのPHRが進みません。個人的な意見を言わせていただくと、大きな問題が2つあります。
1つは、個々のシステムは機能的なのですが、大きな医療データベースへの連携に課題があります。医療システムは、現場サイドでの使い勝手が要求され、医療DBとの連携が後手に回っているところかあります。
もう1つは、医療DBと接続できても、医療現場は情報(個人の医療データ)を出したがらない傾向があります。現場の医師の考え方もいろいろなんですが、データが集まらないとPHRは、絵に描いた餅・机上の空論に終わってしまいます。
新型コロナウイルスで、日本の脆弱な医療体制がわかってしましました。根本的な問題は、技術というより、しがらみの多い人間側にあるのでしょう。f(^^;)
IPO Outline
会社名 | 株式会社 eWell [5038] |
本店所在地 | 大阪市中央区 |
上場市場 | グロース市場 |
設立年月日 | 2012年6月11日 |
業種別分類 | 情報通信 |
事業概要 | 在宅医療分野における業務支援事業(訪問看護ステーション向け SaaS型業務支援ツール(電子カルテシステム「iBow」)等を提供する事業、診療報酬請求業務を代行する「iBow 事務管理代行サービス」など) |
規模 | 中型(時価総額100.6億円、吸収金額23.1億円)※想定価格ベース |
上場予定日 | 9月16日 |
同日上場 | なし |
幹事会社(主) | 大和、野村、SBI、松井、マネックス、極東 |
BB期間 | 9月1日 ~ 9月7日 |
抽選発表 | 9月8日 |
発行株数 | 6,889,500 株 |
公開株数 | 公募: 50,000 株 + 売出: 公募: 50,000 株 + 売出: 1,793,100 株 + OA: 276,400 株 (公募内訳:新規株式発行 50,000 株、自己株式処分 – 株) |
売出比率,OR | 売出: 84.6 % OR: 30.5 % |
想定価格 | 1,450 円 |
海外向け販売 | あり |
難易度 | 主幹事(大和)の割当株数を85%とすると、予想抽選枠は1,023本。 しかし、海外向け販売が予定されています。 抽選枠が1,000本以下だと、かなり厳しいものがあります。f(^^;) |
事業内容
ひとを幸せにする」をMissionに掲げ、「私たちは在宅療養に新しい価値の創造を行い、すべての人が安心して暮らせる社会を実現します」をVisionとし、地域における在宅療養を支えている訪問看護ステーション向けに業務支援SaaSとして、オペレーション業務を網羅したクラウド型「訪問看護専用電子カルテiBowをサブスクリプションで提供するクラウドソフトウエア事業を展開。 |
業 績
回次 | 第6期 | 第7期 | 第8期 | 第9期 | 第10期 |
決算年月 | 2017/12 | 2018/12 | 2019/12 | 2020/12 | 2021/12 |
売上高(百万円) | 128 | 300 | 530 | 791 | 1,193 |
経常利益(百万円) | ▲174 | ▲80 | ▲60 | 203 | 403 |
当期純利益(百万円) | ▲175 | ▲83 | ▲15 | 185 | 340 |
※単独決算
経常利益とは、企業が通常行っている業務の中で得た利益のこと。
当期純利益とは、一会計期間(通常は1年間)に会社が活動した結果の全収益から、全ての費用・法人税等を差し引いた利益のこと。
手取金の使途
充当先(予定) | 金額 |
主力サービスiBowに付帯する新機能追加に係る設備投資資金 | 15,180 千円 |
借入金返済 | 38,420 千円 |
計 | 53,600 千円 |
売出株放出元
株主 | 関係他 | 売出株数 |
住友商事㈱ | 690,000 株 | |
合同会社RSPファンド6号 | VC | 795,600 株 |
SMBCベンチャーキャピタル3号投資事業有限責任組合 | VC | 258,000 株 |
中野 剛人 | 代表取締役社長 | 50,000 株 |
江尻 裕一 | 49,500 株 | |
計 | 1,793,100 株 |
VCの有無
VC : 3 |
売り圧力
発行済株数 | 6,889,500 株 |
売出株数 | 1,793,100 株 |
残(株主保有株) | 5,066,400 株 |
・180日ロックアップ | 50,66,400 株 |
・1.5倍ロックアップ解除① | 0 株 |
・ロックアップなし② | 0 株 |
上場初日に売却可能性のある株数(①+②) | 0 株 |
ストックオプション(新株引受権)
・ストックオプション(行使可能) | 677,775 株(466,525 株) |
※行使可能なストックオプションが466,525株ありますが、ロックアップ期間中、ストックオプションはすべて新株予約権および新株予約権の行使により取得した当社普通株式の売却等を行わない旨を合意しているため、上場当日に売却可能なストックオプションは実質0株です。
では、また (^^)/
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
新型コロナウイルスは、完全には終息しません。
日々基本的な感染防止に努めましょう!!
2つのブログランキングに登録しています。
記事が面白かったら、応援の意味で下記の
「バナー」をクリックしてくださいね。(^^)