【№1204】
年初IPOの”リカバリー”に続き、”セイファート”も公募割れです。
今回も「公募割れでも、初値売りが正解」なのでしょうか?
成功・失敗もあるが、初値売りの実態を今回もチェックしてみよう。
はじめに
昨日(2/4)上場した”セイファート”(9213)も、”Recovery International”(9214)に続いて公募割れになってしまいました。
確かに地合いは良くありませんが、”セイファート”と”リカバリー”の上場日が逆ならば、初値高騰はなくとも、公募割れはしなかったのではないか? ”セイファート”の公募割れは、年初IPOの公募割れはないというアノマリーを打ち消した”リカバリー”の公募割れを引きずってしまったと考えています。
IPOに対して投資家心理が冷えている状態で、年初IPOの “リカバリー”の公募割れ。「これはヤバイのではないか」と様子見が多くなり、買いが集まらなかったと見るべきでしょうか? 言い換えれば、「“リカバリー”の公募割れは、通常の公募割れ以上の出来事」と考えるべきでしょう。… あらら f(^^;)
上場承認は”リカバリー”が先でしたが、証券コードは”セイファート”(9213)、”リカバリー”(9214)。これって、セイファートが先に申請を出していたのかもしれませんね。どこで、逆転したのでしょうか? f(^^;)
連続公募割れでも、初値売りは正解?
さて、今回の連続で公募割れした2社を比較分析してみましょう。f(^^;)
“セイファート”の株価と公募比
(2022年2月4日)
初値 | 高値 | 安値 | 終値 |
1,030円 | 1,086円 | 957円 | 1,018円 |
▲90円(▲8.0%) | ▲34円(▲3.0%) | ▲163円(▲14.6%) | ▲102円(▲9.1%) |
※出来高: 1,880,600株、売買代金: 1,926,985千円
“Recovery International” の株価と公募比
(2022年2月3日)
初値 | 高値 | 安値 | 終値 |
2,640円 | 2,841円 | 2,472円 | 2,472円 |
▲420円(▲13.7%) | ▲219円(▲7.2%) | ▲588円(▲19.2%) | ▲588円(▲19.2%) |
※出来高: 1,930,000株、売買代金: 5,217,559千円
公募価格も下落率が違うので売却時の損失額は異なりますが、共通していることは公募割れし、同日中に株価は公募価格に届いていない点、終値で更に下落した点です。
単純に初値と終値を比べるなら、公募割れしても(腹をくくって)初値売りした方が良かったことになります。これだけで、初値売りが正解というには無理がありますが ・・・。f(^^;)
さて、先般(1/31)、「IPOの初値売りは、本当にベストなのか?」という分析記事をアップし、その中で、「読者様の初値売りのタイミングについて」アンケートを取りましたが、100%初値売りが半数を占めています。※ちなみに、アンケートの締切は2/6までなので、ご参加いただけると助かります。(^^)
”リカバリー”・”セイファート”はともに公募割れでしたが、(とりあえず現時点では)初値売りが正解としましょう。
“セイファート”の売却タイミングは、”リカバリー”以上に慎重になるはずですね。では、”セイファート”で初値売りした方が?%いたかというと、これが大変面白いのです。(^^)
“セイファート” 初値売りの実態は?
初値売りのできた株式
リカバリー | セイファート | |
株主 | 株数 | 株数 |
公募でゲットした新規株主(公開株数)① | 629,600 株 | 857,400 株 |
既存株主(ロックアップなし)② | 72,000 株 | 45,700 株 |
既存株主(1.5倍ロックアップ解除)③ | 192,500 株 | 30,000 株 |
ストックオプション(行使可能)④ | 63,000 株 | 54,000 株 |
③は初値が公募割れしているので、2社とも100%初値売りはありません。④も行使したか不明です。初値売りできたのは①と②ですが、ほとんどが公募当選・裁量配分でゲットした①と考えて分析を続けます。
初値売却率
リカバリー | セイファート | |
公開株数(OAを含む) | 629,600 株 | 857,400 株 |
出来高(初値時) | 206,300 株 | 276,300 株 |
公開株数比 | 32.8% | 32.2% |
2社の公開株数は多くないとはいえ、20万株以上の開きがあります。市場も事業も公募価格も、まったく違います。また、2社の株式をゲットできた方は、IPOの当選確率、及び主幹事が異なることから考えると、同じ方とは思えません。
初値売りされた方・人数は違うのに、初値売却率(公開株数比)はほぼ同じ!!
ここまで同じ比率になったのは、偶然? しかし、偶然にしては出来すぎだと思いませんか?
前述したアンケートでは100%初値売り派が半数いるのですが、どうしてこれほどの差になるのか? それも連続した公募割れでの初値売却率が同じとは、本当に不思議ですね。… ムムム f(^^;)
初値売りについて管理人は仮説を立てていますが、分析「IPOの初値売りは、本当にベストなのか?」は、継続中です。収集したデータを分析しながら、初値売りの実態を検証してきたいものです。f(^^;)
大変興味深い結果になりました。分析って本当に面白いですね。… あはは f(^^;)
では、また(^^)/
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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