【№1533】
えー!! また、そんな記事が掲載されたのですか?
IPO愛好家が萎えるような記事じゃ!!
はじめに
先日(9/2)に、日本経済新聞を参考に「今後、IPOが減少する可能性!!」の記事をアップしました。
概要は、「IPOが低迷し、VCに資金を投じる機関投資家が慎重になっている」。その結果、「VCのファンド組成(資金調達)が難しくなり、VCの投資先が減り、IPOも減る可能性がある」というもの。
そして、本日も「今後IPOが減少していく」ような記事が、日経に掲載されました。
本日の日経の記事とは?
出口戦略 M&Aシフト
株式市場が低迷
脱・IPO依存
主要VC調査、5割「増加」予想
要約すると、こういうことです。
ベンチャーキャピタル(VC)が、投資資金を回収するエグジット(出口)戦略を見直している
日経が国内の主要VCを対象として調査したところ(回答44社)、22年のエグジット動向では「21年と比べてIPOの減少を予想する回答が95%に達した」。一方、「M&Aは全体の50%が増加を見込んでいた」。
― どういうこと? -
これまで国内VCのエグジットは、「IPO:80%・M&A:20%」程度。米国では、「IPO:10%・M&A:90%」。日本では、事業規模の小さい企業でも上場し易く高い株価を見込めるため、出口戦略としてIPOが好まれてきた。
ところが、市況の悪化により、2022年の東証グロース市場(マザーズを含む)のIPOは1月~8月の32社と前年同期比で3割も減少した。これでは、従来のように低いIPOハードルを活用した出口戦略は通用しなくなる」というわけです。
つまり、「VCが投資資金を回収するエグジットにIPOを活用せず、M&Aにシフトすれば上場してくるIPOは減る」ということになりそうです。f(^^;)
以上は、未上場企業に資金を提供するVC側のことですが、困ったことに未上場企業側の意識も変化しています。
帝国バンクが未上場企業のIPO意向を調べたところ、回答した215社のうち、5年以内に上場を考えているのは36%(21年調査から▲15%)。逆に、上場時期を未定とする企業は49%(+21%)。
また、M&Aに関心がある企業は40%で、IPOのみに関心がある33%を上回っているとのこと。
管理人の独り言
以上から、「今後、新規上場(IPO)は減って行く?」ということになるのですが、本日の日経にはこれまた面白い記事が掲載されています。
株式型クラウドファンディング
年50万円超の投資可能に
規制緩和。リスクマネー呼び込み
株式型クラウドファンディングとは、2015年に解禁されたネットを介した少額資金の調達方法です。読者の皆様もご存知の通り、「個人投資家が出資先企業の経営破綻リスクを負う一方で、上場した場合には値上がり益が見込める」というもの。
ただし、「1人年間50万円」という上限があります。2022年7月、これに関連する特定投資家制度の規定が緩和しました。
特定投資家とは、「金融商品の知識や経験を持つプロの投資家」のことですが、条件(詳細は省略)をクリアすれば、株式型クラウドファンディングの投資上限を適用要しないことになりました。つまり、規制緩和で個人のリスクマネーを呼び込もうということです。何と言っても、日本には金融資産1億円以上の世帯が132万を超えているのですから ・・・ 。
今後は、株式型クラウドファンディングで資金を調達したIPOが増えていくのかもしれません。
そうすると、一概にIPOが減るとも言えないのですが ・・・ 。
最後に ・・・
話は変わりますが、この流れから考えると、これからは「IPO」ブログではなく、「株式型クラウドファンディング」ブログが増えていくのかもしれません。現時点で、IPOブロガーさんの中にも、実際に「株式型クラウドファンディング」を紹介されている方もいらっしゃいます。
管理人も、ブログ運営の点から、「株式型クラウドファンディング投資」を勉強した方が良いかもしれませんね。・・・ とは言っても、従来のIPOがゼロになることはないのですが!! f(^^;)
では、また(^^)/
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
2つのブログランキングに登録しています。
記事が面白かったら、応援の意味で下記の
「バナー」をクリックしてくださいね。(^^)