【№1160】
分析の続編ですが、どんな展開になるのでしょうか?
IPO投資に希望の光はあるのでしょうか?
続編は予定通り、BB参加率の分析じゃ!!
ワシに希望の光と言われても困るのだが ・・・。
楽天証券のBB参加率は?
※上記グラフは、各年度で最多BB参加者数のIPOをグラフ化したものです。
※口座数は、各年12月末の証券総合口座数。2021年は12月7日のプレスリリースから
※楽天証券のBB参加者の伸び(倍増)には、凄まじさを感じます。口座数は倍増、IPO取扱数も倍増しているのですから、当然の帰結と言えます。では、BB参加率は ・・・ ?
※上記BB参加率のグラフは、年間最多となったBB参加者IPOの参加率をグラフ化したものです。対象となったIPOは下記の通りです。
上場日 | 銘柄 | 参加者 | 口座数 | 参加率 |
2021.07.16 | ラキール | 57,627人 | 6,243,338口座 | 0.92% |
2020.12.17 | かっこ | 52,003人 | 5,080,140口座 | 1.02% |
2019.12.17 | ウィルズ | 28,602人 | 3,757,172口座 | 0.76% |
2018.07.10 | MTG | 22,704人 | 2,610,549口座 | 0.87% |
※口座数は、上記IPOのBB期間直近の口座数です。若干の誤差がありますが、参加率に影響はないと考えます。
ー 分析・解析 -
読者の皆様は、どんなBB参加率になると思われましたか? 意外と低いですか。低いだろうとお考えになられた方も、それでも右肩上がりになるのではないか、と思われたのではないでしょうか?
楽天証券のBB参加率は平均0.89%です。年間最多の参加者だったにもかかわらず、参加率はけっこう低くいですね。そして、ほとんど上下にぶれていません。⇦ ここポイント!!
注)前回の分析(1/2)に登場したエイチ・エス証券は、口座数が不明でBB参加率の計算ができません。
SMBC日興証券のBB参加率は?
※年度の申込受付番号(BB参加者数)の最多IPOをグラフ化したものです。
※口座数は、各年12月末の口座数(2021年は9月末)。イージートレード口座(オンライン)は、証券総合口座の内数。
※上記各年度のBB参加率の対象になったIPOは下記の通りです。また、分母になった口座数は、上記口座数でなく、対象IPOのBB期間直近の口座数です。若干の誤差はありますが、参加率に影響はないと考えます。
上場日 | 銘柄 | 申込受付番号 | 証券総合口座 | イージートレード |
2021.07.28 | ブレインズ | 75498 | 3,159,000口座 | 2,439,000口座 |
2020.11.19 | あらら | 80774 | 3,051,000口座 | 2,354,000口座 |
2019.02.22 | 識学 | 75970 | 2,911,000口座 | 2,197,000口座 |
2018.06.20 | ログリー | 71785 | 2,887,000口座 | 2,149,000口座 |
ー 分析・解析 -
SMBC日興証券でのBB参加は、おそらくイージートレードでの申込が圧倒的と思います。しかし、申込受付番号は、通常抽選の他に店頭口座での裁量配分の申込も入っています。BB参加率はどちらの口座数を分母にしてよいのか判断がつかないので、それぞれのBB参加率を計算してみました。
SMBC日興証券の2021年のBB参加者最多は、2020年より少ない。確かにBB参加率もダウンしています。しかし、楽天証券のBB参加率より高いとはいえ、主幹事の参加率としては意外と低いですね。2社に共通するのは、まったく異なる口座数にもかかわらず、安定しています。
2社のBB参加率には僅かですが違いがあります。SMBC日興証券の平均は、総合で2.53%、イージートレードで3.33%。楽天証券の平均は、0.89%。この差は、主幹事と平幹事の違いに思えます。IPO投資は、主幹事への申込が基本と言われますから。f(^^;)
管理人の独り言
今回の分析「BB参加者・参加率の実態は?」は、「IPO投資が人気化し、BB参加者が増大。結果、抽選倍率が上がり、IPOの当選が困難になってきている」。では、調べてみよう!! から始まっています。
証券口座の増加数・新規口座開設率は、総合証券・ネット証券で異なりますが、概ね増加しています。BB参加率は、面白いことに楽天証券・SMBC日興証券ともに低いながらも安定しています。単純な話、口座数が増えているのですから、BB参加者も増えていることは間違いありません。この点では、抽選倍率が上がり、IPOの当選が難しくなっていることは、間違いのないことでしょう。抽選枠から見ても、抽選枠が多い大規模なIPOは少なく、中規模~小規模のIPOがほとんど、つまり抽選枠も増えないわけですから当選しずらくなりますね。
さて、じわじわと参加者が増えにつれ、IPOの当選が遠ざかっていきます。IPO投資(抽選での公募当選)の未来は明るくありませんが、今回の分析から今後のIPO投資の方針・方向性が、いろいろと考えれます。楽天証券のBB参加率が今後も1%としても、口座数は700万口座越えです。2022年のどこかで、BB参加者7万人に到達するのはほぼ間違いないでしょう。もう、楽天証券で申し込むのは止めようかな? … あらら f(^^;)
楽天証券を平幹事の実状と見るなら、平幹事での当選はもうムリ。SMBC日興証券を主幹事の実状と見るなら、主幹事の口座数の増加・BB参加率を見る限り、IPO投資(平等抽選)には、まだ一縷(いちる)の望みはあると言っても良いか ・・・ どうか。もともと、主幹事への申込がIPO投資の基本でしたので、このまま継続ですかね。f(^^;)
最後に、分析してみた管理人の雑感ですが、この低いBB参加率で「IPO投資が人気化している」には疑問に感じます。管理人が過去に読んだマーケティングの本では、参加率が3%あればブームとありましたので、それなりに人気を博していることになりますが、口座開設者の残り97%はIPO投資をどのように思っているのでしょうか? IPO投資家(愛好家)が、どう見られているか興味があります。f(^^;)
ー おまけ -
話は変わりますが、ネットで検索していると「IPOが人気化しています!!」とよくIPO投資が紹介されていますが、読むたびに?と感じます。人気化している根拠。デジタルな数値等の根拠の掲載がありません。是非とも、人気化しているというデジタルなデータ(根拠のある納得できるもの)を掲載していただきたいものでが、そんなデータ(根拠)を掲載している記事はなかなかありません。それは ・・・。
ネット検索すると、IPOのサイト・ブログ(個人的な運営)でなく、「記者が書いたようなIPO投資の紹介」記事がけっこうヒットします。分かり易く言うと、「IPOが人気化!! IPO投資をするなら、この証券会社」みたいな記事です。面白いことに、推薦する証券会社の口座開設コーナー(口座開設のアフリエイト広告)が必ずあります。アフリエイト広告を仲介するASP(アフリエイト・サービス・プロバイダー)に教えていただいたのですが、アフリエイト広告で収入を得るために会社(組織)ぐるみで行っている(誘因する記事をアップする)ところも多いそうです。
過去に「当ブログを売りませんか?」というお問い合わせをいただきました。趣味100%の当ブログを買いたい方がいるとは到底考えられませんでしたが、ほとんど広告を掲載しないブログという点で、どこかの会社(組織)にはそれなりの価値があるということでしょうか。・・・ いやいやいや f(^^;) ですね。
では、また(^^)/
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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