【分析】2022年3月は、かなり異質!! こりゃ”休むも相場”かな?

【№1235】

<strong>冒険者</strong>
冒険者

えー!! この3月のIPOは異質なのですか?

<strong>大賢者</strong>
大賢者

過去と比較すると、かなり異質じゃ!!
「IPOの現状が見える」ともいえるな!!

はじめに

 「4月の市場再編もあり、2月・3月は飛び込みで新規上場が多くなりそうだ!!」 ・・・ なんて記事もありましたが、ここまで上場環境が悪いと(上場を)見直しされた企業も多いのでしょう。その割に、上場中止(延期)が少ないのは、審査中に上場申請を取り下げたのかもしれません。※あくまで管理人の想像です。f(^^;)

例年3月と12月は、年間を通じて新規上場が多いのがIPOの特徴。昨日も新規上場承認があり、3月上場はこれで11社(予定)となりましたが、かなり少ないですね。
また、11社の内訳を見れば、本則市場(東証一部・二部)への上場が 5社もあります。この辺りを、過去と比較すると、「この3月のIPOはかなり異質」であることが見えてきます。・・・ あらら f(^^;)

例年、3月上場は?

 例年3月の新規上場もグラフ化すると、けっこう凸凹があります。昨年の上場は、14年ぶりに100社を超え 125社(内、東証上場は123社)でしたが、意外に3月の上場数は少なく13社。未だ、新型コロナウイルスの収束は見えないですが、2022年3月は更に少なく現在11社(予定)。
ともあれ、近年ではこの3月上場が最も少ないのは、一目瞭然です。

 3月上場を本則市場(東証一部・二部)、新興市場(マザーズ・JASDAQ)で見ると、本則市場が5社(45.5%)もあります。例年の同月と対比すると、この3月の本則市場への上場比率が異様に高いことがわかります。これは、新興企業が上場を控え、逆に経営基盤がしっかりしている企業が上場してきたということなんでしょうか?

本則市場の上場比率(45.5%)は、異様に高いのか?

 過去6年間の市場別比率は上記の通りです。平均値は本則市場(15.7%)、新興市場(84.3%)ですが、おおまかには本則市場(20%以下)・新興市場(80%以上)ということにしていきます。これから見ると、2022年3月の本則市場への上場比率はかなり高いといえます。

ここで、視点を変えてみましょう!! (^^)

※2019年、2021年は単月で4社以上の上場なし

 そもそも、本則市場への上場は多くありません。過去6年間を見ても、単月で4社以上の上場があった月は5回しかないのです。5回すべてが、3月と12月になっているところは、面白いですね。f(^^;)
2017年12月の9社が突出していますが、それは置いといて!! 数こそ多くありませんが、本則市場への上場が月に5回あるのは、別に特別でもないということです。

※2019年、2021年は単月で4社以上の上場なし

 上表は、「東証一部・二部への上場が多い月」を市場別比率にしたものです。単純な話、本則市場への上場が多い月は、比率も高くなるだけのことですから、この3月が特異的ということはないと考えます。
しかし、この7年間で「2022年3月の比率がトップ」なのは、目立ちますね。(^^)

分析・解析

 いろいろと見てきましたが、「この3月のIPOは本則市場が多いのではなく、新興市場への上場が少なすぎる」というのが管理人の結論です。ここに、IPO市場の現状が見て取れます

東証一部・二部IPOの初値は、まず高騰しません。公募割れしなければ”マシ”ともいえます。それが半分近くもあるのですから、3月のIPOは期待できるものではありません。(>_<)

IPOを取り巻く状況は良くなく、先行きも不透明。このような時は、相場格言の「休むも相場」です。「静観するのが一番」なのかもしれません。これでIPOがなくなるわけでもありません。じっくり行きましょう!! IPO投資(公募当選)は、長期思考で臨むものだと考えています。 (^^)

 なお、「今年の上場数は昨年同様」という観測もありました。どうなるかわかりませんが、仮に100社以上の上場があった場合、再度12月に集中する可能性もあり得ます。IPO愛好家としては、「新規上場は多いほど良いが、同日上場だけは止めて欲しい」といったところですね。f(^^;)

では、また(^^)/

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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