【分析】初値売りは正しいか? 2022年IPOで分析すると!!

【№1833】

<strong>冒険者</strong>
冒険者

この分析の目的は、なんですか?

<strong>大賢者</strong>
大賢者

アンケートの結果、読者様は「初値売りをせざるを得ない方が多そう」じゃ!!
ここは、2022年のデータを使って分析してみようではないか。

はじめに

 先日のアンケートの集計では、「読者様の年齢層(全体)は、40代~60代が約87%」。ここから、読者様の大半は現役で働いていらっしゃると考えられます。
・・・ ということは、IPOの公募当選株の売却時は、仕事もあり「板・気配値・合致点を見れない状況」。「初値売りの注文をせざるを得ない読者様が多い」とも言えます。あくまで、売却タイミングは読者様の判断なのですが ・・・ 。f(^^;)

では、「初値売りは正しいか?」の観点で、初値売りをせず保有した場合どうなるのかを計算してみます。対象データは、2022年上場したIPO(91社)。比較する株価は、初値と終値(2022年最終取引日)とします。

勝率で見ると?

 通常IPOの勝率は初値と公募を比較し、「初値>公募」を「勝ち」として計算しますが、今回は[終値(取引最終日)>公募」の勝率も計算してみました。

勝率(初値)

勝ち(初値>公募) 負け(初値<公募) 引分(初値=公募)
72社 18社 1社
79.1% 19.8% 1.1%

勝率(最終取引日の終値)

勝ち(終値>公募) 負け(終値<公募) 引分(終値=公募)
55社 36社 0社
60.4% 39.6% 0.0%


 IPO投資が人気になる理由の1つが、勝率の高さです。勝率79.1%は過去10年で最低ですが、それでも約8割のIPOが公募価格より高い初値です。

 逆に、上場時は初値>公募だったのに、その後下落して公募未満の株価になってしまったIPOは多く、勝率は60.4%と約20%もダウンしてしまいました。(>_<)

騰落率(公募比)で見ると?

 勝率だけでなく、初値時・終値(取引最終日)の騰落率(公募比)で見てみましょう。

騰落率比較

タイミング 初値 終値(最終日)
騰落率(公募比)平均 +51.7% +40.1%

 
 騰落率(公募比)で見ても、初値時の方が高いですね。f(^^;)
日々株価は変動しますが、IPO全体の傾向としては「公募当選したIPOは、初値売りした方が良い」ということになります。まぁ、この辺から「IPOは初値売り」になったのでしょう。

今回の分析は上場して間もない銘柄まで入れて計算してあります。ちょっと強引ですが、「年内で当選したIPOを取引最終日に売却したら ・・・ ?(2022年度版)」として見てください。

 しかし、実際は個々のIPOで異なります。もしかしたら、IPOによっては「公募当選したIPOは、セカンダリーで売却した方が良い」かもしれません。

結果論ですが、みずほ証券で “ELEMENTS” に500株当選された読者様が初値売りをせず、取引最終日(12月30日)の終値で売却されていたら、利益は76,000円から155,500円(+79,500円)になっていました。

次回は、その辺をもう少し深掘りして「初値売りは、正しいか?」を考えてみます。「その2」をお楽しみに!! (^^)

coming soon !!


では、また(^^)/

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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