【№1382】
「IPOは初値売りが基本」では?
今回、公募ゲット組の思惑はどうじゃったかな?
“トリプルアイズ”の初値売り実態!!
上場2日目に付けた初値(2,200円)は、公募(880円)の2.5倍。騰落率+150%と、まずまずの初値でした。(^^)
公募の2.5倍になったとはいえ、公募が1,000円未満なのですから、初値売り(100株)の利益は、13.2万円(税金・手数料考慮せず)と、残念ながら爆益と言えるものではありません。f(^^;)
さて、ここで気になるのが、この”トリプルアイズ”の初値売りは、どれくらいあったのかです。
“トリプルアイズ”の初値売却率
公開株数 | 出来高(初値) | 初値売却率 |
621,000 株 | 251,400 株 | 40.5 % |
「IPO投資は、初値売りが基本」と言われますが、初値売却率が40.5%とは、ちょっと低すぎるのではないでしょうか? なぜ、トリプルアイズの初値売却率が、これほど低いのかを考察してみます。
初値までの経緯は?
トリプルアイズの上場初日(5/31)は、公募・売出価格(880円)から始まり、2,024円まで上がりましたが寄らず、初値は2日目(6/1)に持ち越しになりました。フル板(全板)での合致点は、2,500円(公募の約2.8倍)を指していましたので、寄るわけありませんね。f(^^;)
上場2日目は、初日の盛り上がりはどこにいったのでしょう。初日の合致点(2,500円)まで行くかと思いきや、2,200円(公募の2.5倍)の初値となりました。
管理人もセカンダリーに参戦し、初値買いをすべきか大いに悩みました。この時に考えたのは、「初値買いすれば、その後最低2,500円までは上がるのはないか?」です。
売り側の公募ゲット組(抽選配分・裁量配分)も、同じことを考えていたかもしれません。結果、今回の初値売却率になった可能性があります。
初値売却できた株数は、どれだけあったのか?
前述した初値売却率は、公募株数(公募+売出+OA)に対しての比率です。しかし、初値で売却できるのは公募ゲット組だけではありません。既存株主がいます。では、初値(2,200円)で売却可能な株数はというと ・・・ ?
・ロックアップなし : 195,800株
・1.5倍ロックアップ解除 : 1,252,200株
・行使可能なストックオプション : 441,200株
ストックオプションが行使されるかは不明ですので、”ロックアップなし” + “1.5倍ロックアップ解除”を加えた初値で売却可能な株数を分母とすると 、初値売却率は?
売却可能株数 | 出来高(初値) | 初値売却率 |
2,069,000 株 | 251,400 株 | 12.2 % |
いやいや、売却可能株数を分母とすると、初値での出来高はなんと少ないことでしょう。少しでも高値で売却して利益を得たい。これ、万人の思いですね。
思惑通りには行きません!!
“トリプルアイズ” 上場2日目・3日目のチャート
上場2日目の四本値
初値 | 高値 | 安値 | 終値 | 出来高 |
2,200 円 | 2,319 円 | 1,908 円 | 2,200 円 | 1,853,900 株 |
上場3日目の四本値
始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 出来高 |
2,150 円 | 2,250 円 | 1,748 円 | 1,753 円 | 3,607,400 株 |
上場2日目に持ち越した割に、低めに寄ってしまった初値。最低2,500円までは高騰するかと思いきや、高値は2,319円止まり。安値(1,980円)まで売られましたが、終値は初値まで戻す健闘ぶり。
高騰しなかったのは「8日から月末にかけてIPOが相次ぐ。投資資金確保の目的で換金売りが出ていることも重荷となっている」との見方がありました。
本日(上場3日目)は、上値を追うかと思いきや、大きく下落しました。ちなみに、1,700円まで下がるとストップ安。f(^^;)
「トリプルアイの予想PER(株価収益率)は約100倍。前日の米長期金利の上昇はグロース(成長)株の逆風で、前日に公開価格を大きく上回る水準で初値を付けたトリプルアイには利益確定売りが出た」とのことです。
なお、本日の値下がりランキング1位は、▲20.31%の”トリプルアイズ”でした。上場3日目にして、不名誉な記録ですね。
“トリプルアイズ”の出来高(初値)から初値売却率を分析してみて、「“トリプルアイズ”の初値売りにはドラマがあったな!!」と感じています。売り側(公募ゲット組・既存株主)買い側(初値買いセカンダリー組)で、思惑が交錯したのでしょう。
ー おまけ -
管理人は、セカンダリーには参加しませんでした。「上がるはず!!」の思い込みで、初値買いをする予定だったのですが、直前に一抹の不安(下落リスクはゼロではない)にかられて買えなかったのです。つまり、「公募の2.5倍もの初値を付けたIPOは、その後高騰するのだろうか?」です。
まぁ、ビビってしまっただけなのですが、参加しなくて正解でしたね。f(^^;)
では、また(^^)/
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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