【分析】「IPOの初値売りは、状況次第」という結果が出ました!!

【№1438】

<strong>冒険者</strong>
冒険者

えー!! 「IPOは初値売り」じゃなかったのですか?

<strong>大賢者</strong>
大賢者

分析すると、「IPOの初値売りは、状況次第」という結果になったのじゃ!!

はじめに

 6月29日の記事で、「初値売り」のアンケートを実施しました。「マイクロアドを公募でゲット(抽選配分・裁量配分)された方だけ」という対象者が限定されたアンケートでしたが、トータル59名ものご回答をいただくことができました。

アンケートにご協力いただきました読者の皆様に、厚く御礼申し上げます

「初値売りアンケート」集計結果

“マイクロアド”を初値売りされましたか?

初値売りをした 初値売りをしなかった
32.2 %(19人) 67.8 %(40人)

※有効回答数:59

マイクロアド 初値売却率

公開株数 初値出来高 初値売却率
2,661,100 株 809,000 株 30.4 %


上記の初値売却率は、初値出来高(初値形成時の売買株数)を、公開株数(公募で配分された株数)で割った単純なものですが、ポイントは「初値出来高」と「公開株数」は実の数値という点です。

偶然の可能性はありますが、アンケート結果とデータ上の初値売却率は、ほぼ同じになりました。ここから、「初値売却率 = 初値出来高 ÷ 公開株数」は、それほど的外れではない。少なくとも、初値売りの状況(多い or 少ない)がわかる数値(指標)と言っても良いのではないでしょうか!! (^^)

分析・解析

 それでは、この初値売却率データを使って、2022年前半(1月~6月)に新規上場したIPO(37社)の初値売り状況を分析してみます。


上記円グラフは、新規上場37社を初値売却率で分けた分布状況です。時計回りに、10%未満から10%ずつ上がって行きます。
ごちゃごちゃしていますが、初値売却率の最低は「10%未満」なのですが、最高は80%以上がありません。面白いですね。

「初値売却率が、?%以上だったら初値売りが多い。?%未満だったら少ない?」は、ちょっと微妙なので、わかりやすく「初値売却率が50%以上は、初値売りが多い。50%未満は少ない」ということで、グラフ化してみると ・・・ 。


単純に「初値売却率が、50%以上・未満」で分けると、初値売りが少ないのです。
「2022年前半の勝率は、過去10年間で最低最悪」と昨日の記事でも書きました。37社上場して、11社も公募割れしています。「公募割れでの初値売りは損切りなので、初値売りは少なくなる」。読者様もそうお考えになられますか?

では、公募割れしなかったIPOと公募割れしたIPOでは、どのようになるのかと言えば ・・・ 。


公募割れした11社の初値売却率は、50%以上が1社もありません。すべて50%未満。
公募割れしなかった26社は、7割が50%以上の初値売却率なの初値売りが多い。残り3割の方が50%未満なのは、初値売りが少ない。つまり、初値売りが多い。
これは、「初値の状況で初値売りは大きく変化する」ということを表した結果と考えられます。(^^)

ー 結論 -

「IPOは初値売り」と言われます。これは「初値売りがベスト」というよりは、「初値売りが主流・初値売りが多い」という意味で言われているのでしょう。
しかし、2022年前半を分析する限りでは、「IPOは初値売りされていない」ようです。「初値売りがベスト」なのかは今後分析していくとしても、「初値売りが主流・初値売りが多い」というのは100%正しいとは言えなさそうですね。f(^^;)

管理人の独り言

 管理人は、分析大好き人間です。素朴な疑問から始まり、データを収集し、分析・解析しています。

・・・ とは言え、管理人はアナリストの専門家でもなく、収集できるデータにも限りがあります。このため、分析結果の精度は100%とは言えない、なんちゃって分析です。 「IPOは初値売り」と言われますが、「IPOは、本当に初値売りされているのか?」「IPOは初値売りが、本当にベストなのか?」は、管理人の素朴な疑問の一つです。
ここから、初値出来高(初値が形成された時の出来高)のデータを収集し始めました。約2年分のデータが貯まっています。「初値出来高 ÷ 公開株数」を「初値売却率」として頻繁にブログに掲載していますが、初値売却率を見る限り初値売りが多いとは思えません。むしろ、少ないのではと感じていました

そこで、期間(2022年1月31日~2月6日)、「初値売りアンケート」を実施してみました。ところが、読者様の回答(有効回答数:43)を集計してみると ・・・ 。


アンケート結果は、79.1%(46.5%+32.6%)が、「初値売りをする」だったのです。「初値売却率」は、初値出来高・公開株数という実データを使用したものでしたが、このアンケート結果と大きな乖離があります。
「初値売却率 = 初値出来高 ÷ 公開株数」は、本当に正しいのだろうかと悩みました。結果、この初値売却率を使った「初値売り分析」を中止してしまった経緯があります。(>_<)

しかし、今回「この初値売却率は的外れではない」ということが検証できましたので、今後「初値売り分析」を再開することにします。
初値売りの実態を分析することにより、「どんなIPOが初値売りされやすいのか。また、その逆」がわかります。最終的には、「どのタイミングで売却すれば、最も効果的なのか」を導き出したいと思います。あくまで、「過去データの分析から未来を予測する」だけなのですが ・・・ 。f(^^;)

ブログの継続は、モチベーションです。やる気を起こしていただいた「マイクロアド初値売りアンケート」にご協力いただいた読者様、およびアンケート記事を読んでいただいた読者様(読者数はPVでなんとなくわかります)に、感謝を申し上げます。!(^^)!


では、また(^^)/

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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